第四十一章「友(レイル)」
◆エンディングバトル 〜“友(レイル)”〜
帝城最深部にて対峙した二人の友。
それは己の道、願いをかけた互いを信条とするゆえの戦いが始まろうとしていた。

そこに憎しみもまして殺意はひとかけらもない。
ただ互いの想いを確かめあうが故の儀式。
友として、その友情を示す為、二人が行なう不器用な唯一の方法であった。

GM(レイル):「…じゃあ、いくよ。フィル」

クフィル:「いつでもいいぜ、レイ」
友の気持ちに報いるため、そして自分の道を示す為、全力で受けてたとう。

GM:まずはレイルのセットアップ。

《黄金覚醒》 タイミング:セットアップ 対象:範囲 射程:自身を中心に50m 消費精神:−
【黄金の剣(アルナ=ゴルト)】固有能力。
このターン、使用者と使用者の範囲内の存在するがキャラクターは即座に【セイバーモード】となる。
この時、【セイバーモード】を使用済みのキャラも使用可能。また逆に【セイバーモード】を拒否する事も可能。
即座にFPを満タンにし、セイバーモードの効果を得る。

クフィル:なにこれしゅごい

GM:効果はレイルとフィルを選択。ちなみにレイルはこれによりセイバー化します。

ライラ:なにこれほしい。

アスタロト:なにこれかっこいい。

GM(レイル):「言ったろう、互いに全力を出すって。アンフェアな戦いじゃ君も僕も納得しないだろう」
レイルは君に促すように言う。

クフィル:「あぁ、全力だ」
同じくセイバーモードを使用します。

GM:では、こちらは行動値を振ります。そちらもセットアップ宣言などあれば、どうぞです。

ライラ:GMー。ロマン的に考えて一回だけ支援飛ばしたいんですけどNGですか?

GM:構いませんよ(笑)

ライラ:なんと!却下されるものだとばかり。

アスタロト:私も便乗していいですか?

GM:いいですよー(笑)

アスタロト:しかし言ってみたはいいものの見事に攻撃スキルばっかり揃っているなァ

GM:アスタロト「フィルに切りかかってるレイルの右足を撃ちます!」だーん!

アスタロト:それは心がとがめます(笑)

GM:まあね(笑)ちなみにレイルの行動値は34です。

クフィル:アトランティスの栄光だけのこってるかな。
秘奥義は使ったし【漆黒の呪印(ベリル=ベリア)】を起こします。
こちらの行動値は42で集気法発動です。

GM:では、そちらからどうぞ。

クフィル:では命中判定から!6+5+8で19。合計で52。

GM:おお、53で回避しました。それは紙一重の差、だが、それは偶然でもまぐれでもない。
共に戦い続け、共に鍛錬をし続けた親友同士。
それゆえに互いの距離、癖を知ってるが故の紙一重の均衡の差。

アスタロト:接戦なんだなぁ…。

ライラ:みなぎってきた。観てるだけだけど。

GM(レイル):「君の剣は正直すぎるんだよ。フィル」
それはかつて、あの丘での戦いを再現するかのような開幕。

クフィル:「真っ向勝負こそ男の戦いだろ?」
あの丘での戦いを思い出し不敵に笑う。

エスペランサーセイバーリプレイ〜星の伝承記〜 第0章「星の序幕」を参照。詳しくはこちら

ライラ:(そういうレイルの斬撃には多分仕草や抜刀タイミングのレベルで
20くらいのフェイントが挟まっているに違いない)

GM:君のその言葉に対し、レイルもまた笑みを浮かべ返す。
「――じゃあ、僕の反撃をいかせてもらうよ!」
続くレイルの攻撃もまた、あの時と同様、いやそれ以上のキレと輝きを持って返す。
マイナーで<ファング>使用!

<ファング> タイミング:マイナー 対象:単体 射程:− 消費精神:6 取得レベル:1
貴方の攻撃が命中した際、対象はこのターンの終了時に
[2D10](ジャッジとして扱いません)の実ダメージを与える。

GM:命中は46!

クフィル:回避判定行くよ。4+10+10で24! この時点で57だ!!

GM:もりあがってきました(笑)

ライラ:ぜひ動画で見たい。

クフィル:「あらよ…っと!」
僅かに目線でフェイントを入れ、生じた隙にレイルの剣に横から蹴りを入れ軌道を変える!(笑)

GM(レイル):「さすがにお互いに初撃は見切ってるってわけだね」

アスタロト:(一ターン目から白熱してきたー!

クフィル:「まぁな」
後方にバックステップし距離を取ります(笑)

GM :それはまさに、あの日、あの時、この物語が始まるまえにクフィルとレイル
二人が丘の上で行った戦いを、そのままに再現していた。
「じゃあ、次は攻め方を変えさせてもらうよ」
言ってレイルはあの時を思い出すように、楽しげにただ純粋に笑みを浮かべる。

クフィル:これほんと凄い(笑)

第0章にてクフィルとレイルが行なった初めての戦いがそのまま再現されており
GMもPLも内心びっくりしていた。

GM:では、二ターン目にいっていいかな?(笑)

クフィル:おk(笑)

GM:セットアップ&行動値!レイルはセットアップでこちらを使用!

<金色の闘気> タイミング:セットアップ 対象:自身 射程:− 消費精神:8 取得レベル:4
このターンの貴方の全ての戦闘能力値に+10をする。

GM:すでにセイバーモードで光り輝くレイルの体が更なる黄金を纏いその力、能力全てを上昇させる!

ライラ:(なんという黄金聖闘士)

アスタロト:(レイル輝いとる!

クフィル:じゃあこっちも切り札切るか(笑)

アスタロト:おおおおおっ!

クフィル:「お前が成長したように、俺だってこの戦いで成長したんだ」
<アトランティスの栄光>を使用します。
「その証拠を見せてやるさ」
【漆黒の呪印】に呼応し黒く染まったクリティアスを構え、親友を見据える!

GM:きたー!(笑)

ライラ:切り札を使っているターンのうちに支援飛ばすほうがいいだろうか…。

GM(レイル):「お互い共に成長したって事だね」
君に答えるようにレイルもまたその黄金の剣を構える。
レイルの行動値は58!

クフィル:フィルの行動値は59!

ライラ:(1上回った!

アスタロト:(熱い!

GM:おお、そちらからですね!

クフィル:「この戦いは絶対に負けてやる訳にはいかねぇ!!」
瞬時にレイルの眼前に移動し高速で剣を叩き込む。
イーグルの得意技であった光速剣!!!命中は63!

GM(レイル):「――ッ、これは!」
それは彼が知る友の剣、その太刀筋。その空を切り裂く斬撃をレイルは避けられない。
命中です!

クフィル:ダメージ判定に<魔力剣>と<ソードダンス>を乗せる!
ダメージ92!

GM:高速の斬撃。並みの者であれば、それだけで決着がついていただろう。
だが、レイルはその斬撃を受け止めた。
しかし、それは完全なものではなく、見ると彼の腕からは血が流れ落ちていた。

アスタロト:(ナヌー

GM(レイル):「…さすがだね、とっさの事で驚いたけれど
それでも完全に弾けなかったところを見ると君も相当に腕をあげたみたいだね」

クフィル:「お前こそ流石だな。フェイント入れての連撃だったのに
それを止めるとはお前も相当腕を上げたみたいだな」

GM(レイル):「君ばかり成長していたらフェアじゃないだろう?
それじゃあ、今度は僕の番だ」
言ってレイルは構えた【黄金の剣(アルナ=ゴルト)】の力を解放させる!

<剣霊解放> タイミング:メジャー 対象:自身 射程:− 消費精神:12 取得レベル:3
<加護:○○>が与えられている武器を使用している時にのみ使用可能。
貴方が行う命中・攻撃判定の達成値に+10を与える。

GM:命中72!

ライラ:(なにこれ鬼畜

クフィル:くっそ!!一回回ったけど69で止まった!!!

GM:あぶねぇ(笑)
「言ったろう、成長しているのは君だけじゃないって」
そう言ってレイルは光輝の一閃を放つ!攻撃107!

アスタロト:ギャー!

クフィル:噴いた(笑)

GM:レイルどんだけ修行したんだよ(笑)

ライラ:殿下これ耐え切れるのか(笑)

アスタロト:レイルってこんなにも強かったのね…(ホロリ

GM:この戦力を無くさない為にも殿下にはここで頑張ってもらわないと(笑)

クフィル:防御値ダイス入れて72(笑)
おっま、半分以上けずれた(笑)

GM:まだ生きてるよね?(笑)

クフィル:いきてぇる(笑)

GM(レイル):「さすがだね。けどフィル、限界ならもうやめてもいいんだよ。
言ったように君は生きなきゃいけない、僕の運命よりも君が作る未来の方が大事なんだ」

クフィル:「馬鹿野郎…。俺にとって何が大事かは俺が決める」

GM:それを聞いたレイルはいつものように苦笑を浮かべる。
だがその瞬間彼は奇妙な違和感を感じる。それは胸に走る鈍い痛み。
「…ッ、これは」
それは先程、フィルが放った無数の斬撃。避けたはずの最後の一撃、だがそれはレイルに届いていた。
僅かな目算の誤り。それはレイルに取ってフィルの成長が彼の予想を超えていたという証明。
事実、レイルの体力も今、半分近くであり、現状どちらが有利とも付かない状況となっていた。

クフィル:「誰かの犠牲なしに得られる未来なんざ無いかもしれねぇ。
だからと言って誰かの犠牲を見過ごす事なんて俺にはできねぇんだ!」
レクトルにも同じ事言ったんだ。今度は救ってみせる。

GM(レイル):「…全く、君と言う人は」

ライラ:(そろそろ割り込み時ですかねぇ)

GM:言ってレイルは再び構える。それこそが、彼に対する友として礼節であると知っているから。
では次のターンに行っておk?

ライラ:あ、その前にわたしが支援したします。

GM:お、どうぞ、なにします?

ライラ:――誰かの犠牲を見過ごす事なんて俺にはできねぇんだ
彼は、そう啖呵を切った。たしかに、そうだ。喩えそれが合理的でなかったとしても。
わたしは、あのひとに死んで欲しくはない。
と言うつつ《ターンアップ》を殿下に。殿下を未行動にします。
「殿、下……」
両の瞳から涙の雫を零し、必死に訴える。
「マスターを、止めてください……っ」
溢れる思考に惑わされた手足は萎えたままで、蹲っていることしか出来ないけれど。 
この想いだけは――この声だけは届けなければならないと、ライラは必死に声を張った。

GM(レイル):「……ライラ」
彼女が呟いたその一言。彼の胸に深く深く届くように落ちていく。
それまで迷いがなかったレイルの中で僅かな逡巡、ためらいが生まれる。

クフィル:「任せとけ、ライラ。レイ、俺も星宝を使わせて貰うぜ」
【光刃の千突(エペ・ルーチェ)】を起動します。
マイナー、メジャーを使用して黒く輝く剣を生成します。合計92本だ!

GM(レイル):「それが、君の星宝か」
友が得た新たなる力、可能性を誇るように見るレイル。

クフィル:「あぁ、誰よりもこの世界を愛した人から受け継いだ力だ」

GM(レイル):「そうか」
その一言だけで、レイルはフィルが持つ“欠片”の重さ、その尊さを理解した。
「…けれど、その星宝の特性なら僕も見切っているつもりだよ。
その光剣が持つ爆発力は確かに強大だ。今、放たれれば僕の敗北は決するだろう」
しかし、それは確信するように続ける。
「だけど、その為の条件として“溜め”と“投射”が必要になってくる。
いくら、その光剣を“溜め”たとしても肝心のその威力を“投射”しなければ意味はない。
――つまり、“次に僕が先手”を取り、君を倒せば、それで決着もつく」

クフィル:「あぁ、“次に俺が先手”を取らなければ、俺の負けだ」

GM(レイル):「それじゃあ…」

一拍置き。

「決着を、つけようか」

「あぁ、決着をつけよう」

そう言ったフィルの顔には笑みが浮かぶ。

GM:では最終ターンだ!
ここでレイルも最後の切り札を使用します!全ての決着をここでつけるために!

《至高黄金》 タイミング:セットアップ 対象:単体 射程:− 消費精神:−
【黄金の剣(アルナ=ゴルト)】固有能力。
【セイバーモード】の際に発動可能。このターン貴方の全戦闘能力値を2倍にする。
ただし、このターン終了時に貴方のFPは0となり、セイバーモードも解除される。

GM:それは【黄金の剣(アルナ=ゴルト)】の所有者にのみ認められた【セイバーモード】の第二領域。
金色を越えた、神なる黄金。レイルは今、持てる全てを解放し、フィルに挑む。

ライラ:
Σ( ゚д゚)
  ( ゚д゚ )ナニコレー

アスタロト:レイルツヨスギルオー(・□・)

レイル:そちらは…なにかありますか?

クフィル:セットアップは何も無いぜ(笑)

GM:では、行動値いきましょうか。レイルの行動値―――83。

ライラ:ナニコレー

アスタロト:(いやこれはむしろ正解が分からないレベル

クフィル:今、ダイスが回ってさ。合計して75。
後1個振れるんだ。あと1Dで8以上。

GM:マジかよ!(笑)

アスタロト:ダイス…頼む!

GM:これは…どうなる!(笑)

ライラ:念力を送らなければ

アスタロト:殿下!我々から運をドレインしてくだされ!

クフィル:あ

一同:!?

クフィル:9だ。

ライラ:神 降 臨

GM:まじかあああああああああああああああああああ!!!(笑)

クフィル:合計84!!!(笑)
超えた!!!!!!超えたぞ!!!!!!!!!!!!!!

一同:うおおおおおおおおおおお!!!

レイル:信じられん!!(笑) 奇跡……いや、奇跡すら越えた!!!(笑)

ライラ:神はいると思うか?
いる  14%
いない 21%
さっき84出してた 65%

アスタロト:ダイス空気読みすぎ!ナイス(笑)

クフィル:おっはあああああああああああああああ!!!

GM:神回なんてレベルじゃねぇぞおい!!!!(笑)
では!では!!殿下!!貴方の、ターンです!!!

アスタロト:殿下お願いします!!

クフィル:俺の、俺達のターンだ!!!!!!!!!!!!!!

――刹那、否、それは刹那と言う時間軸すら越えた秒瞬の出来事。

クフィル:全力を出し尽くして尚この肉体を突き動かす物。

【黄金の剣(アルナ=ゴルト)】の神なる解放。
【セイバーモード】の更にその上の領域に至ったレイル。
それはもはや神の領域に足を踏み入れたはずの彼の神速。
それに追いつけるものなど皆無、反応も反射も全てが無意味の領域。

だが、しかし―――。

クフィル:それはこれまでの人生でめぐり合った人々、託された思い、残された意思。
そして、目の前の親友を救うという人の思い。人の身でありながら神の御業を凌駕する者。
それを世界は“英雄”と呼ぶのだ。

「レェェェェェェェェェイルッ!!!!!!!!」

クフィル:友を救う為なら運命すら俺は捻じッ伏せるッ!!!
マイナーで光剣を補充!ダイスは8、合計で 丁 度 1 0 0 本 ! ! 

GM:神 は こ こ に い た

アスタロト:これは神回…!

ライラ:今度から宗教の勧誘を断る口実ができた。
神様? 一緒に遊んでますけど。みたいな。

GM:噴いた(笑)

クフィル:あのね、この展開を想像してなくて僕ちょっと演出も何も考えて無くて遅くてごめす。

GM:全然おk(笑)むしろじっくり納得のいく演出を出してくれ(笑)


―――全てを救う―――


―――それは理想―――


―――大いなる矛盾を孕んだ儚き人の夢―――


 ――全てを救うという信念/傲慢と、全てを叶えるという理想/不遜――


――だが――

――其を遥か遠き夢と知って尚、其をその手に掴もうと言うのなら――


――希望へと手を――


――伸ばせ――ッ!!――


クフィル:100の剣、人々の思いを自らの手の中にある剣へと込める。
絆を持ってこの死闘に決着を付けるッ!!!!全弾投射で絶対命中!!
ダメージが203かな!!!!

瞬間、まばゆい世界の中でフィルとレイルは交差する。

それは互いの信念、想い、感情、そして友情。
全てが共有された世界。

刹那にも、時間と言う概念にすら囚われなかった瞬間の出来事。

だが、それでも、その“想い”は確かに――伝わったのだ。

光が収まり、全てに決着がついた、その瞬間
レイルはただいつもの、友に向けるべき笑顔を浮かべ言う。

「――君の勝ちだよ、フィル」


「――俺の勝ちだ、レイ」

そう、ここに一つ、けれども忘れられない道が刻まれた。
それこそが、後にフィルが語るべき“王の道”の誇りあるべき記憶なのだ。

◆エンディングバトル終了

GM:白熱しすぎた。

アスタロト:いい最終回だった

クフィル:軽く燃え尽きかけてるまじで。

◆ラストシーン 〜神(THE GOD)U〜
GM:ゆっくり、立ち上がったレイルはフィルの手を取り宣言する。
「…フィル。君の想い、君の全て、理解したよ。そしてその強さと可能性も。
僕も君たちと最後まで共に生き、戦うよ。星触を破壊する別の方法を決して諦めないよ」

クフィル:「それでこそさ、親友」

GM:そして、レイルはライラとアスタロトの方を振り向く。
「そういうわけで今後もよろしく、アスタロトさん、それにライラ」

アスタロト:「よろしく、お願いします…!」
濁りの無い真直ぐな瞳で、戦いを終えたレイルの目を見つめて、そう言います。

ライラ:最早言葉になって無くて、マスターマスターって
何度も何度も呼びながら縋ってべそべそ泣いてます。

GM(レイル):「ご、ごめんよ、ライラ…。もう、あんな事は二度としないから」
ちょっとうろたえながらも、それでもなんとか慰めようと必死になでてるレイル。
それは、つかの間の安息。一行に訪れた確かな希望。だが――

“どくんッ”

その瞬間、一行の胸が鼓動を打つように響く。

それは共鳴。君達が持つ“欠片”全てが何かに共鳴した感覚。

「よくここまで来れたな――クフィル」

その声と同時に、この空間に何者かが足を踏み入れる。
その人物を、この場にいる全員が知っていた。
それはかつて、クフィルと共に肩を並べ共に戦い、共に共通の敵を討ったかつての友にして“もう一人の王”

クフィル:「――ユリウス」

そう、ユリウス=アーグスト=ラヴァード。
あの時と何も変わらない彼がそこにいた。

GM(ユリウス):「…なるほど」
言ってユリウスはフィルの顔を見て一言を言う。
ユリウス「どうやら、あの時よりは少しは成長したか」
それは本部壊滅の折、自らの王道の道を崩され倒れたフィルと現在のフィルとに対するユリウスへの評価。

クフィル:「お褒めに預かり光栄だな」

GM(ユリウス):「………」
あの時と変わらず、ユリウスはただいつもの表情のまま、この場の全員を一瞥する。
「ユリウス様、星触は無事に存在しましたか?」

と、そんなユリウスの背後より二人の人物が現れる。
うち一人が現れた瞬間、君たちの持つ“欠片”は更なる共鳴を示す。
そう、それは最後の“欠片”を手にするデミウルゴス、シリウス。

そして、もう一人を見た瞬間、フィルもそしてレイルも驚愕と共にどこか不思議な納得を覚えた。
それはかつての彼らの師にして王国騎士の全てを統括する偉大なる騎士セオドル=グランコーツ。
彼ら二人がユリウスにつき従うようにその背後にて待機をしていた。

「ああ、星触は無事のようだ。そちらの【黄金の剣(アルナ=ゴルト)】の所有者によって
封印される危惧もあったが、やはりクフィル、お前の甘さゆえにその道は取れなかったようだな」

言ってユリウスはここで起こったであろう状況を一目でそう看破し、評する。

「…だが、お前のその選択のおかげで全ての条件は揃った。
これで私が新たなる新世界とそこを総べる為の準備が全て整った」

言ってユリウスは続ける。

「前にも言ったな。一つの世界に二人の王は必要ない。
私とお前の道はすでに別たれている、ゆえにここで、決着をつけよう」

クフィル:(こいつらきっと僕らが疲労するの待ってたぜ!

GM:ユリウスのその言葉に反応するように、背後に控えていたシリウス・セオドルが前に出、剣を構える。

アスタロト:(今まったく同じ事考えてたよ!

GM(ユリウス):(当たり前だ、戦術の常識だろう)←開き直り

クフィルもアスタロトもライラも、そしてレイルもそれに反応するように剣を構える。
だが、すでに激戦に次ぐ激戦によりクフィル達の体力はすでに底を尽きている。
今ここで戦えば、その勝率は間違いなく0であることも理解できた。

いや、恐らくはそれを見越した上で目の前の男ユリウスは現れたのであろう。
全ては彼による布陣、策であったかのように。

クフィル:「それでも、負ける訳にはいかないな」
静かに剣を構える。

アスタロト:「勿論…ここまで来て、膝をつくことはできませんしね…」
援護するように銃を手に取ります。

ライラ:「負ける気もしませんし、ね」
個人(?)の気分的には、今なら空だって飛べる!いやまぁ満身創痍なんですけど。

GM:そんな君達をユリウスはやはり変わらない表情のまま、見つめ
静かに手を挙げ、開戦の幕を開こうとした、その瞬間―――


『そこまでだ、双方共に認めよう』


それはまさに神の如き声。


『クフィル=フォン=アレクサンドロス。お前の“王道”確かに見せてもらった』


耳や脳に、それら人の器官に響くものではなく、魂に直接届いたかのような声。


『故、認めよう。汝ら全員、我が庇護下に置くに相応しい』


瞬間、全ての景色が歪み出す。


『招待してやろう、新たなる世界――そこを総べる我が居城“神の座《エンピレオ》”へ』


それは空間を存在を、この場の全てを歪み、転移させる神の御業。


そして――君達は目を開く。
そこにあった景色は、かつて君らの誰一人として見たことのないまさに新世界の景色。
一面に広がる夜とも異なる深淵の海。その海にて輝くのは無数の光達。

そう、それは俗に言う“星の空”と呼ぶべき世界の景色。
ドーム上に覆われたその空間で君たちはガラス越しに、世界の果てにある星空の景色を見る。

のみならず、君らの視線の先には一つの巨大な青い星が存在した。
本能的に判る、あれは、あれこそが――。


『そう、君らのいた世界だ』


その疑問に答えるように、君たちの正面、その先にある輝ける玉座に座る者が答える。


『どうかね、壮観であろう。この場所こそ、かつて星王イシュタルが座した“真なる居城”
星の海を越える彼のための城にして箱舟』


それは、まさに神とも呼べるべき絶対なる存在。


『そして今は私が治める城にして、新世界を生み出すための箱舟だ。
名乗ろう、私が認めし者達よ』


玉座に座り、座したままであった彼は厳かに己の名を宣言する。


「我が名はアケルナル。
旧神イシュタルより生み出され、かの神を超越せし神なる神人だ」

今、ここに星の物語の終焉が奏でられる――。

 
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