◆ミドルシーン2 〜反逆の狼煙〜
“絶対牢獄(ダーク・レーン)” 機関に存在する最重要反逆者を閉じ込める絶対の牢獄。 そこに閉じ込められて一週間、ミシュラは飢えと乾きと深淵の暗さにどうにかなりそうだった。 ミシュラ:「ひどい…普通食べ物とか…飲み物とかくれるでしょ…死んじゃうよ… 今死ぬ…もう死ぬ…あと暗いよ…怖いよ…」 奥歯をガタガタならしつつ、迫り来る死の予感に怖気を覚えながらぶつぶつと呟いていよう GM:このまま朽ち果てるのか。そういう絶望が君の中で何度もよぎった時。 それは唐突に起きた。 『――がたん』 それは光すらも届かないこの牢獄の扉が開かれる音。 そしてこの牢獄に入ってくる新たなる囚人二人の姿を君は見た。 ミシュラ:「…やぁ 新入りさんかい へへっ」 知っている人かな? GM:一人は人間。白衣に眼鏡を掛けた如何にも科学者なナリの人物だ。 もう一人は顔はよく見えないがその雰囲気や存在感は君と同じデミウルゴス。 GM(???):「……ミシュラか……」 ミシュラ:「!!その声は…!」 GM:君の前を通ったデミウルゴスは一言君を見てそう呟いた。 「まさか…君もここにいたとは……懐かしいな」 そして同時に君はそのデミウルゴスの姿も確認する。囚人として連れられるその男はなんと―― (とここでミシュラのPCにだけ正体を教える) ミシュラ:「?!どうしてこんな所に!僕はまだしも、貴方がここに居る理由はないでしょう!」焦って問おう GM(ベテルギウス):ベテルギウス「反逆者だからに決まっているでしょう」 その人物の後ろ、彼を連行しているプロパテール1のベテルギウスが君へとそう告げた。 「さあ、さっさと歩きなさい」 ベテルギウスのその言葉に対し男は黙って従うように笑みを浮かべて歩き出す。 ミシュラ:ベテルギウスを睨んで言う。 「ふ、ふざけないでよべっさん。冗談きついよ…!この人が反逆者なわけない! こんな事は狂ってる!正気に戻って!」 GM:君の発言を無視したままベテルギウスは“彼”を“絶対牢獄(ダーク・レーン)”の最深部 星闇の間へと扉を開け、連れて行った。 最後に“彼”が君の方を振り返ったのを見たが、その瞳が何を語っていたかは分からなかった。 そして残ったもう一人の科学者の人間は君と同じ牢へと入れられる。 ミシュラ:「こんな事って…」 何かがおかしい。自分がここに放り込まれてからそれは感じていたが、 ここにきてはっきりと取り返しの付かない事態に落ち込んでいっているような実感が沸いて来た。 今はとりあえず科学者の人に力なく挨拶しよう。 「……やぁ ずっと一人だったから嬉しいよ 地獄に仏ってやつだね」 GM(科学者):「…貴方は確か、もとオグドアス10のミシュラさんでしたよね?」 君の挨拶を受けて科学者さんは君の素性を聞いてくる。 ミシュラ:「えっ う、うん。そうだけど…オグドアスの事を知ってる君は一体…?」 GM(マーク):「失礼しました。私はマークと言います。数年ほど前にこの機関に配属されて 機関統治者0のアケルナル様の命でデミウルゴスについて色々研究をしていた者です」 そう言ってマークと名乗った科学者は柔和な笑みを浮かべかけていた眼鏡を掛けなおす。 ミシュラ:「へぇ…同じ機関にいたのに気付かないもんだなぁ。初めまして。よろしくまーくん」 同じく笑みを返して握手を求める GM(マーク):「こちらこそ」 言いつつマークさんは君の手を握ったまま、その手をじろじろと観察し始める。 ミシュラ:「うぇっ!?なんだよう」手を離して後ろに隠したり(笑) GM(マーク):「あ、すみません。実は私は前々から貴方に会いたいと思っていたので。 こんな場所ですけど出会えた幸運に感謝していますよ」 ミシュラ:「そうなの?なんだか判らないけど照れるなぁ」 照れ隠しに頭を掻いて誤魔化す。 (眼鏡「フフフデミウルゴスの性感帯も人間と同じなのか…研究させて貰いますよ」 猫「えっ!?ちょっ やめてよ!誰か!誰かー!」) GM(マーク):「多くのデミウルゴスは人に存在する様々な感情や感性から解放されているのに 貴方には人としてのそれが残っている、それがとても興味深く また私が求めているものの答えに繋がるかもしれないので」 (マーク「おや?お望みならしましょうか?」にぎにぎ) ミシュラ:「うーん…エルっちも言ってたけど、僕そんなに変かなぁ もしかしたら変なのかも知れないってこの数百年ちょっぴり感じてたけど…やっぱりかぁ…」 (ミシュラ「やっやだよ!そんなシュミないからね!」) GM(マーク):「ええ、神からすれば貴方のような存在は失敗作かもしれませんけど…。 時として貴方のような存在に憧れる者も多く存在します。 ところでミシュラさん。そのペンダントには何が入っているのですか?」 興味津々と言った感じに彼は聞いてくる。 ミシュラ:「え?ああ…これ?秘密ー」 めっちゃくちゃ嬉しそうなゆるんだ顔で返します GM(マーク):「そうですか」 そんな君の様子は息子でも見るようにマークさんは見つめる。 「…実は私は、ここである一つの研究をしていたのです。デミウルゴスを…人間に戻すという研究を」 ミシュラ:「!! さっきの、まーくんが求めてるもの ってのだね」 「まさか…それが原因でここに連れて来られちゃったとか…?」 GM(マーク):「ええ、それも一つの原因でしょうね。もう少しでそれが可能かもしれないという時に……。 最も…それだけでは無いのですけどね…」 ぼそりとマークは呟いた。 ミシュラ:「というと?」 顔を寄せて聞く GM(マーク):「…ミシュラさん。貴方は神がどうしてデミウルゴスを望んでいるか 考えた事はありますか?」 ミシュラ:「えっと…世界の人々を救うために必要な存在だから かなぁ…。 あんまり深く考えた事ないや」 GM(マーク):「そう…この世界にはある世界システムというものが存在し その中の一つイデアの海による無限回帰があるために人は原罪を受け継ぎ 戦いや過ちを続ける、それを解放する為にイデア無き存在デミウルゴスを創造した。 ですが、誰がそれを神に頼んだのですか?」 ミシュラ:「だ、誰って… 神サマだから、輪廻に囚われ続けている人間を世界システムから救おうと 考えても…不思議じゃ…ない…し…」 自信が無くなって来て段々声が尻すぼみに。 GM(マーク):「ならばそれは、神の傲慢なのですよ。 望んでもいない人を神の化身・デミウルゴスへと変える。そう望んだものはいいです。 ですが望んでもいないのにそうさせられた者はどうですか。ただ無限とも言える時間だけを過ごす。 人としての感情や感性もなく、ただ調和のみのため。変わる事のない不変を生き続ける。 それはある意味…無限回帰よりも残酷な仕打ちかもしれませんよ…」 ミシュラは思い出す。 エルナトが君を羨ましいと言った言葉、そして彼の瞳の奥に移った何も無い虚空の飢えの色を。 ミシュラ:「そう…そんな考えがあって、まーくんはデミウルゴスを人間に戻す方法を考えてたんだね」 エルっちの眼。遠い昔、自分がまだ人間だった頃身の回りに居た人々の眼とは違う―― 乾いた眼をしていた。もしデミウルゴスになる事を望んでいない者が居たとしたら…。 やはりそれは神の傲慢の結果に他ならないのではないか。 「うん… 上手くいえないけど、僕もまーくんの考え方は正しいと思う。その思いを信じてやってきたのに、 こんな仕打ちを受けさせるなんて やっぱりこの機関はどこかおかしくなってるよ」 最後の方は聞こえるかどうか位のつぶやき声で続ける。 GM(マーク):「ミシュラさん…ありがとうございます。 この機関の中に“彼女以外”でそんな言葉を聞けたのは貴方が始めてですよ」 そしてマークもまた君から少し視線を外し…。 「そして、もし…神が“人類を救う以外の目的”でデミウルゴスを生み出したとしたら……――」 『どごおおおおおおおおおん!!!』 瞬間、この絶対牢獄が揺れた。 ミシュラ:「っ!?一体何が…」 GM:見ると扉のあった場所が破壊され、もうもうと煙が立ち込めるそこから人影が現れる。 その人物はミシュラの知った少女カストル。「…ミシュラ……それに博士」 ミシュラ:「かっちゃん!」 GM:君達を見つけたカストルは柔らかな笑みを浮かべて君達の方へ近づく。 「無事…だったんだね、ミシュラ…良かった…」 ミシュラ:「かっちゃん…久しぶり 助けに来てくれたの?」 眼がうるんだ顔を向け、少女にそう返す。 GM(カストル):「うん、もちろんだよ…」 言ってカストルは鉄格子に触れる、その瞬間に鉄格子は砂と化し、君達を捕らえていた牢は消滅する。 ミシュラ:「ありがとうかっちゃん…ここは狭くて 暗くて 心細くて… 僕、何も悪い事した覚えなんか無いのに…」 嗚咽を堪えながら続ける。 GM(カストル):「知ってるよ、ミシュラは何も悪くないって…」 言ってカストルは君の頭を撫で出す。 ミシュラ:「うん、うん…僕もかっちゃんは信じてくれるって信じてた…」 涙を拭きながら言う。 「まーくん、行こう こんな所は早く出て行かないと!」 GM(マーク):「ええ、そうですね。カストルさん、ありがとうございます」 頷くカストルはミシュラを見て言う。 「…ミシュラ、時間が無いから今の状況を教えるね。 ミシュラは想像以上に危険な位置にいるの…貴方はこのままだと『機関』に抹消される。 デミウルゴスでありながら人である貴方を」 ミシュラ:「そんなっ!」 聞きたい事、言いたい事は山ほどあるが時間が無い事を思い出し先を促す。 GM(カストル):「…『機関』に取って貴方はこれからの災厄になるかもしれない。 だからミシュラ、ここは私達と一緒に来て」 ミシュラ:「わかった。行こう」即答してカストルの手を握る。 GM(カストル):「…うん」 君の手の感触を確かめ、カストルは走る。それに続いてマークも。 そして絶対牢獄の通路を抜け、機関本部『星王殿』の通路に出たときにミシュラはその目を疑った。 そこはまるで戦場。荒れ果てボロボロとなった星王殿の通路が広がっている。 これは生半可な戦闘では済まないほどの傷跡だ。 ミシュラ:荘厳かつ壮麗。美麗かつ品格漂う星王殿。 今やそこは見る影も無く、破壊の爪痕をありありと晒していた。 「酷い…」息をのみ、カストルと繋いだ手をぎゅっと握る。 GM(カストル):「…ミシュラ、さっきマークさんと一緒に来た“あの人”の姿は見たよね…?」 ミシュラ:「うん…勿論」 GM(カストル):「今…『機関』は198年ぶりに誰に知られる事なく大きな戦いが…戦争が起きたの…」 「神(イシュタル)に機関統治者にして0アケルナル様が反逆をした…」 ◆ミドルシーン3 〜神への挑戦〜 GM(ガーディ):「アケルナルが神へ反逆を行った。 そして、その戦いに敗れ――今は“絶対牢獄(ダーク・レーン)”の最深部に連行されたらしい」 ガーディは星王殿にて起きたその前例無き事態を君へルナへと伝える。 ルナ:「……え!?」 GM(ガーディ):「教えてあげるよ、ルナ。 オレのいや、オレ達の目的は神への反逆――神の手から“自由”を取り戻す事だよ」 遠くの景色を眺めながらガーディは言った。 ルナ:「自由……何をもって自由と?」 GM(ガーディ):「“人間に戻りたい”神の人形としてのこの身に別れを告げたい」 ルナ:「……わ、私は」 顔を伏せる 「分からない。デミウルゴスになるなら、イシュタル様を頼ればいいのか それとも今までどおりアケルナル様を頼ればいいのか」 GM(ガーディ):「デミウルゴスになったとしても…何も得られない。 得れないんだよ。そこには何も入る余地がない。虚空の完璧だから」 ルナ:「私はソレでいいの。でも、アケルナル様がわからない。 憎悪?嫉妬?欲望? あの方がイシュタル様に反逆する理由が分からない」 GM(ガーディ):「……なら直接聞きに行けばいいさ」 言ってガーディは君の手を取る。 ルナ:「ッ何を!」身を引こうとするよ GM:しかし身を引こうとする君をガーディは強引に自分の方へと引く。 君がガーディの胸に引き寄せられると同時に、先程まで君がいた場所に一閃の刃が放たれていた。 刃を放ったのは――シリウス。 「危なかったね、ルナ」 と君の安全を確認して手を離す。 ルナ:「……シリウス様」 GM(シリウス):「アケルナルが反逆者として捕まった以上、オレのすることはただひとつだ。 ここに来る直前、通信で『機関』から命令を受けた。アケルナルが反逆者として捕らえられたなら その直接配下のルナも抹殺しろと言うものだ」 言ってシリウスは静かに真紅の刀を構える。 ルナ:「ここで殺されるわけには行きません。私はアケルナル様に真意を聞きにいく」 剣を抜こう「例え阻むのがシリウス様でも!」 GM(シリウス):「そうか…」 静かに君のその言葉を受け取り、迷い無い瞳を君へと向けるシリウス。 だがその瞬間、この場にもう一人のデミウルゴスが姿を現す。 シリウスの横に転移するその人物、それは彼と同じ真紅のコートを着たオグドアス4エルナト。 「…援軍も来たか」 とシリウスは転移してきたエルナトを見て言う。 ルナ:「エルナト様……」 GM:自分の隣に現れたエルナトにシリウスはちらりと目を運ぶ。 感情の無い瞳で君とシリウスを見たエルナトは一言を呟いた。 それは発動の合図、デミウルゴスが持つ象徴にして切り札たる星宝の発動。 「【光刀の千突(エペ・ルーチェ)】」 そう宣言すると同時にエルナトの背後に千に及ぶ光の刀剣が創生された。 その一つ一つから感じられるのは恐るべき圧倒感。 だが、それが放たれた先はルナ・ガーディではなく 自らの隣にいた―――シリウスに向けてだった。 GM(シリウス):「……」 咄嗟に放たれたにも関わらずシリウスは自らに向けられた刀剣のほとんどを打ち落とす。 だが僅か1秒にも満たない一瞬に千もの刀剣を全て打ち落とすのは いかなオグドアスbニいえども不可能。シリウスは四肢にいくつかの刀剣を受け、血を流し大きく下がる。 「…エルナト……やはり、お前もそちらへ行くのか…」 エルナトの行動を見たシリウスは傷口の事を無視し、そう眼前の同じ真紅のコートを着た人物に問うた。 「……私は……私は、ずっと人に憧れていた。この身が…完全なるデミウルゴスのこの身が 今更、人に戻れるのか私には分からない。それでも――そこに可能性があるなら、私はこの道を行く。 後悔はしない」 「………そうか」 エルナトのその言葉を聞いたシリウスは刀を納め、立ち上がる。 そしてルナの方を見て GM(シリウス):「星王殿に戻るなら急ぐんだな。反逆者をゆっくり生かすほど、機関は優しくは無いぞ」 そう言ってシリウスは懐にあった空間水を使い、この場より姿を消す。 ルナ:「お元気で」 出口に走ろう GM:出口に走った君を追いかけるようにガーディとエルナトも一緒に移動をする。 「本部に戻るんだろう?それならオレも一緒に付き合ってあげるよ」 ルナ:「感謝します」 GM(ガーディ):「気にするなよ。君みたいな可愛い子のためなら。 それに、アケルナルにはオレも用があるからね」 ルナ:「アドバイスをしておくと、『可愛い』を連呼するだけでついてくるような女は安い女ですよ。 私を落とすには足りません」 GM(ガーディ):「おっと、そりゃそうだ。女を口説くテクニックを磨かないとな。 お前もオレ達側につくなら一緒に来いよ、エルナト」 言ってガーディは背後についてきているエルナトへそう言う。 「…ああ、あそこにはミシュラもいるからな…」 そうエルナトは言って、三人は機関本部・星王殿へと向かった―――。 GM:星王殿。 そこについて見たのは炎上崩壊した神の城の姿。 上層階層には行けば行くほど、その被害は大きいようだ。 ルナ:おぉぅ。 GM(ガーディ):「さて…向かうなら“絶対牢獄(ダーク・レーン)”だな…。 しかし、この状況だと向かう途中に機関の連中が来るのは想像がつくな」 「オレが囮になる。その間にお前達で“絶対牢獄(ダーク・レーン)”にいる アケルナルなりミシュラだったか?そいつらを助けに行くといい」 ガーディはルナとエルナトへそう言う。 ルナ:「詳しいことは分かりませんが――エルナト様、参りましょう」 GM(エルナト):「…ああ」 とエルナトは静かにうなずく。 「ああ、それとオレの仲間の女の子がもしかしたら 途中で君達と合流するかもしれない、その時は仲良く頼むよー」 そう最後に付け足してガーディは君達とは別方向へと派手な陽動(攻撃)を行いながら行った。 ルナ:「エルナト様、ダークレーンの場所案内してくださいますか?」 GM(エルナト):「こっちだ。付いて来い」 ルナ:ついてくよー GM:言ってエルナトは迷う事無くその場所へと向かう。 そして長い通路や階段を抜けダークレーンへと向かう最後の通路へと出た瞬間。 その通路の奥に居る人物の姿を目にする。「……ミシュラ」 ミシュラ:「エルっち!」 ルナ:「……全員、デミウルゴス……か」 内心穏やかじゃないルナです。 GM(カストル):「…エルナト様、それとそっちの人はデカス1ルナ…」 ルナ:「カストル様とミシュラ様……ですね」 GM(カストル):「…はい」 君の問いに頷くカストル。 ミシュラ:「そう…君がルナちゃんか。凄い子だって噂をよく耳にするよ」 ルナ:「光栄ですわ」 短くしれっと ミシュラ:「な、なんだか冷たい…」 GM(エルナト):「…無事だったんだな、ミシュラ」 ミシュラの姿を見て、エルナトがそう声を掛ける。 ミシュラ:「エルっち!エルっちも来てくれたんだね!」尻尾を振りつつとことことそちらの方へ GM(エルナト):「相変わらずで安心した」 表情こそ変わらないが、エルナトのその顔は以前とどこか違うように見える。 あ、ちなみにマーク博士もいます。 ルナ:マーク博士ってOPでルナの裸みたアレ? GM:いえーす。更に言うなら彼は君の担当医師ですー。 ルナ:「あら、マーク博士もいたんですね」 GM:ちなみにマーク博士はルナの姿を見た瞬間に明らかな驚きの表情を浮かべる。 「…ルナ…どうしてお前まで…」 ルナ:「どうして? 私にも分かりません。ただ、アケルナル様に真意を聞きたいだけですわ」 GM(マーク):「アケルナル様の…そうか、そうだな…お前ならそうするか……」 君の言葉を受けマークは納得したような、しかしどこか寂しそうな顔をする。 「…どうする?ルナ、このままアケルナルの下へ向かうのか」とエルナトが。 ルナ:「早ければ早いほど宜しいのですが……貴方たちの予定に差し支えない範囲で構いませんわ」 GM(エルナト):「…ミシュラ。お前ならアケルナルがどこへ連れて行かれたか見たんじゃないか?」 ミシュラ:「うん、僕が居たところより更に奥―――最深部の方に連れて行かれていたよ。 早く助けにいこう。今のこの機会を逃したら、もうチャンスは訪れないかも知れない」 GM(エルナト):「そうか、ならば行こう」 君達全員がダークレーンへと向かおうとした瞬間――「?! ミシュラ!危ない!」 ミシュラのすぐ隣にいた少女カストル。 彼女は君を庇うように君の後ろに移動する。その刹那『どすっっ!!!』 ミシュラ:「!?かっちゃん!!」 GM(カストル):「―――ッ」 カストルの脇腹を貫く“鎖”。そして通路の奥から聞こえる声。 ルナ:鎖!? GM(ポルクス):「やぁ、反逆者諸君、のこのこ集まってくれてありがとう。抹消する手間が省けるよ」 ミシュラ:「ポルクス!お前ェエエエ!!!」 GM:通路の奥から現れるのはその両手に鎖を形成した真紅のコートを着た少年。 オグドアス10“銀王”のポルクス。 ちなみにカストルはかなりのダメージを受けたのか、その場にしゃがみ傷口を押さえている。 「全く面倒な事させるなよなぁー。ミシュラ、牢屋の中で朽ちていった方がお前に取って幸せだったのにさ」 じゃらり…と鎖を鳴らしポルクスはゆっくりと近づく。 ミシュラ:「―――」 ポルクスと戦い、完全敗北を喫した時の事を思い出す。こんな所でこいつの邪魔が入るなんて――! 「かっちゃん……」 カストルの方を見る。 腹部を貫通され、このままでは命が危うい。そう感じる。 ルナ:「邪魔をするんですね」 剣を抜こう 「このままでは行かせてくれないでしょうし、斬りましょうか」 GM(ポルクス):「へぇ〜、そっちのお前、やる気なんだ」 ルナ:「相手が誰だろうと、負けたら死んでしまいますから。降参も無駄でしょうし……ね」 GM(ポルクス):「なるほどぉ〜、確かにな。お前たちに降参なんて存在しないよ」 「その通り、我らの使命は遊ぶ事ではなく確実な抹殺だ」 そう言ってポルクスの背後に現れる二人目の人物。 それは肩に武装型星宝を形成したオグドアス6“蠍の尾”アンタレス。 ミシュラ:「…あーくんまで。そう…なんだ」 俯き、歯を食いしばる。「…そこをどいて欲しい。僕はかっちゃんを死なせたくない」 感情を殺した眼で、彼らに言おう。 GM(アンタレス):「出来ぬな。我らはそれをこそ望む故」 しかしアンタレスが君達へ一歩を踏み出そうとした瞬間、その歩は止まる。 無数に放たれた光の刀剣によって「―――エルナトか」 君達の隣にいたエルナトはその千に及ぶ星宝を形成し君達へ言う。 「アンタレスは私が引き受けた。ポルクスはミシュラ、ルナ、お前たちに任せる。 ミシュラ、一年前の借りを奴に返してやれ」 ミシュラ:エルナトが言い終わる前に槍を虚空より引き出し、手に取る。 「うん。エルっち。殺してくる」 GM(ポルクス):「はぁ?オレを殺す〜?おいおい、まさか下っ端になって牢に入れられてる間に 強くなったとかギャグかまさないよなー、ミシュラ」 ルナ:剣を振る。光の飛沫が舞い、心が昂ぶる。 「……この酷く醜い感情が、ガドフリート様は欲しいらしい。 アケルナル様はどうなのだろう? ……貴方はどうですか?」 ポルクスに聞こう。答えは期待していない GM(ポルクス):「オレか?…さぁね、答えても仕方ないだろう」 ルナ:「そうかもしれませんね」 GM:じゃらりとポルクスは鎖を構える。それは彼の手足のように自在に広がり、伸びていく。 「しゃべるのはこれくらいにして始めようか。とっとと終わらせるのがオレの信条だからさ。 いくぜ――、お前達に無力という言葉の意味を魂に刻んでやるよ」 ルナ:「試してみます? 私は簡単じゃないですよ」 ミシュラ:かっちゃんが危ない。かっちゃんを助けないと。かっちゃん。かっちゃん。かっちゃん。 怒りで我を忘れそうな程に感情が昂ぶっているのに、思考は酷く冷静で。 「―――」 ポルクスの言葉に対応するように、唯地を蹴り飛び出した。 今、一年前の雪辱よりミシュラは再び目の前の人物・オグドアス“10”を持つ 銀王ポルクスへと向かった―――。 |