第八章「休息と陰謀」
◆ミドルシーン6 〜休息と陰謀〜
GM:そうしてルナ、君は目が覚める。

ルナ:「――ぁ」
体の調子はどうなんだろう。無理やり体を酷使したから……筋肉痛とか酷そうだ。

GM:瞳を開けるとそこはガドフリートのあの屋敷、外の風景が見える場所。
万全では無いにしてもそれなりに治療されている。
とりあえず、ルナとミシュラ二人とも回復どうぞ、HPMP全回復(笑)

ミシュラ:はいです!助かります(笑)

GM(ガーディ):「お?気づいたか、ルナ」

ルナ:おぉーなんだかわからんがHPMPFPが全部満タンだ
「ガドフリート様……?」

GM:ベッドの上で君は目覚める。
そこにはミシュラもカストルもエルナトもマーク博士も全員いる。

ルナ:「確か、アルレシャ様に殺されそうになってそれから……どうなったんですか?」

GM(ガーディ):「まぁ、君が色々大変になってオレが助けに来て今に繋がるかな、要訳すると」

ミシュラ:「!かっちゃんは…皆は無事なの?」
そう言ってきょろきょろと辺りを見回し、ほっと一息つく。

GM(カストル):「ミシュラ…うん、私は無事だよ」
彼女はミシュラを見て手を振って答えてくれる。

ルナ:「ガドフリート様が助けてくださったんですか……ありがとうございます」
なんか大人しいルナ。

GM(ガーディ):「あれ、なんだか急に大人しくなったな〜。
助けに来てくれた甲斐あってオレに惚れてくれたかい?」

ミシュラ:「がっちーが来てくれなかったら危なかったよ…
後、がっちーそうやって可愛い子を片っ端から口説くのよした方がいいよ」 ジト目で軽口。
先程までの危機を乗り越え、心も不思議と軽くなる。

GM(ガーディ):「ミシュラ。一度きりの人生は思いっきり使わないと損だぞ。
可愛い子、好きな子がいて口説かずにいるのは明らかに損だし、マイナスじゃないか」

ルナ:「よく分からないんです……自分が」
記憶の混乱ッス。ただの

GM(ガーディ):「あれ…そうだったの…残念だなぁ」

ルナ:「自分がこの体から離れているような……なんだかよく分からない感覚がして……怖い」
自分の体を抱こう。両腕をこう……ね

GM(ガーディ):「……体から離れる…」 ルナの言葉を受けて、ガーディは少し真剣な表情になる。
「…アケルナルが言っていた事がある。“もし自分が捕らえられ動けなくなっても心配は無い。
ルナがいる限り計画は持続できる”と。それ以上の意味は言わなかったけどな」

ルナ:「私はただの娼婦の娘です! そんなアケルナル様の計画に関係するようなことは……」
まぁアケルナルに拾われた時点で「ただの」とかは嘘っぽい

GM(マーク博士):「…いいや。ルナ、君は我々の…いやアケルナル様の計画の核となっている」
それまで黙っていたマーク博士が口を開いた。

ルナ:「――え!」

GM(マーク博士):「…君には“星宝”が宿っている。それも特殊な星宝だ。
これは機関上層部の一部の物しか知らない重要事項だった」

ルナ:「星宝……?」 カタカタと震えてみようか……。

GM(マーク):「君のその星宝に目を付けたのがアケルナル様。
私にはそれがどんな星宝なのか解析は出来なかったが彼は君の中に眠る
その星宝の扉を開き、発動させたと言っていた。
そして、それによって自分の計画が実行に移せるとも言った…」

ルナ:「私が……アケルナル様の為になるなら、この星宝――目覚めさせるわ」

GM(マーク):「……アケルナル様のために、か?ルナ」

ルナ:「私には、アケルナル様しかいないの。ママは殺されちゃったし
あの路地には子供なんて私以外にいなかったもの。皆殺されちゃった」

GM(マーク):「…先程、自分を娼婦の子と言っていたが…ルナ、君は自分の母を憎んでいるのかい」

ルナ:「まさか! 私はママを憎んだことなんか一度もない!」

GM(マーク):「…そうか」
君のその言葉を聞いた瞬間、博士は一瞬優しい笑みを浮かべた気がした。

ルナ:「でも、娼婦の子はどうあがいても、上にはいけない。学校にも行けなかったし貧乏だったし。
誰も助けてくれなかった。だから……羨ましかった。
勉強を教えてくれたのもきれいな服を買ってくれたのも、美味しいご飯をくれたのもアケルナル様なの。
だから……アケルナル様を裏切りたくない」

GM(ガーディ):「…例えそれが自分の計画のために利用されていたとしても構わなかった。
そういう事かい」

ルナ:「そう……」

GM(ガーディ):「君のアケルナルへの気持ちは分かったよ。
けれど、それでも彼の忠誠のために君が命を捨て、人を捨てる事は無い」

ルナ:「貴方には、分からない。満たされたとき、私がどれだけ幸せだったかを」

GM(ガーディ):「そうかもしれない。だけど、君を生んだ母が君をどこかで想っている父が
君の命がなくなる事を、そして人として生まれた君が人でなくなることを望むとは思えない。
確かに恩は返すべきだ。だが自分の人生全てを捧げるのは違う。それはただの意志の放棄だよ」

ルナ:「私はそれでいいんです。私はもう、疲れちゃいました。私の中の醜い感情に抗うことに。
嫉妬や羨望……浅ましいわ」

GM:“ぱちん――” それは頬を叩かれた感触。
「それでデミウルゴスに“逃げる”か。何の解決にもならないぞ、ルナ」

ルナ:「…………る」小さい、かすかな声
「お前に私の何が分かる! 答えろ“デミウルゴス”ガドフリート!!
最初っから満たされてるのに……その羨ましい場所にいるのになんで拒むの!
分からない! 分からないよ……」 顔を覆って泣き出すよ。

GM(ガーディ):「…お前の問いに答えられるわけがない。
だがお前にも理解することはない、満たされすぎた私達の――ただ完璧と言う表層の虚空の心を。
…まだ時間はある。この戦いの中で結論を、お前自身が見つけろ。
アケルナルに依存した心を壊した心ではなく、お前が本当に望む心の声で、答えをな」

ルナ:「でもっ!」

ミシュラ:「…ひとつ、いいかな」 ぽつりとルナに言う。
「僕の友達に…僕達が持っている『感情』が羨ましいって人がいるんだ。
その人はいつも、寂しそうな…乾いた眼をしていたよ」
少し黙り、そして続ける。
「感情が無くてもいいなら死ねばいい。それなのに、君は生きてアケルナル総統のくれた
『幸せ』に寄り添ったんだ。僕は完全なデミウルゴスになって、誰かを好きになったり、幸せを感じたり…
そういう心が無くなるというなら。そんなのはお断りだね。君はどうなの?」

ルナ:「私はっ! 私は……幸せに……、……幸せに、なりたいよぉ」
泣き出しちゃいます。
「皆が羨ましかったの……苦しくても一生懸命なママが、元気に遊び公園の子達が……」
涙を流しながら感情を吐露するよ

GM(ガーディ):「…なら、デミウルゴスになりたいなんて逃げ道はよしておけ。
それにデミウルゴスへの昇華は確率低いぜー。
ほとんどの奴はそのまま星蝕に飲まれて終わりだからよ、ははは」
笑みを浮かべ、ガーディは君の頭を撫でながら言う。
「さて、と。このままゆっくりと話したいところだけど、今はここから別の場所に移動するのがいいな。
ここは奴らにすでに知られているからな。皆もそれでいいかい?」
全員を見回すようにガーディは聞いてくる。

ルナ:こくん、と首だけで頷こう

ミシュラ:こくりと頷きを返す。
改めてマーク博士の言った事―――神の傲慢を思い返す。
きっと僕は僕自身の心と―――皆を 守ってみせる。
それをなす事が奇跡に近いとしても、起こるから、奇跡と呼ぶのだから。

GM(ガーディ):「じゃあ、そうと決まったら早速移動しよう。
一応、別の隠れ家がある。そこまで全員で移動な」
言いながらガーディはルナの手を引いてこの場から出て行く。

ミシュラ:「いこう、かっちゃん」僕もかっちゃんの手を引いて後からついていこう

GM(カストル):「…ミシュラ…うん」 君の差し出した手を握るカストル。
彼女は先程のやり取りを思い出したのか少し口を開いて君へ聞いてい来る。
「ねぇ…ミシュラ…。私は、デミウルゴスだから自分の感情が無い…。
それでも空っぽの心で望んでいる事が一つだけあるの。
人に戻れたなら…今、貴方と手を繋いでるこの瞬間、私は…どんな気持ちになれるんだろう…って」

ミシュラ:「…それは―――」
彼女の感情を消した存在。人に戻れたらとのその言葉に 心が、痛む。
「きっと、戻れるよ。かっちゃん。その答えは、かっちゃんが人に戻るときまでのお楽しみだよ」
微笑を返し言おう。

GM(カストル):「――うん」 微笑むカストル。
だが彼女の瞳の奥にあるのは確かにエルナトと同じどこか満たされていない瞳の色だった。
「…私にもいつかそんな日が来るのを祈るとしよう」
君達の後ろにいたエルナトもぼそりとそう言って後に続く。

ミシュラ:「エルっちもだいじょーぶだって!
僕みたいな神サマの失敗作とずっと一緒にいたんだもん、もうかなり失敗がうつってるよ」
カストルとは繋いでない方の手をエルナトに差し出す。

GM(エルナト):「なるほど。病原菌と同じでうつるのか。それは新説だ。
ならばやはり、お前の隣にいるのが一番いいかもしれないな」
言ってエルナトは君の差し出した手を握る。

ミシュラ:「びょ、病原菌って…」
少し苦笑しながらも握り返し、そこを後にする。

GM:そして最後に残ったマーク博士もまた笑みを浮かべ君達と共に移動を開始した。

◆   ◆   ◆

星王殿―――“白(プロパテール)の間”
 
そこには四つの玉座に座る四人の人物。
 
「随分と不機嫌ね、アルレシャ」
 
「…黙れ…私に話しかけるな…」
 
「それにしても…ガドフリートだけじゃなくルナにミシュラか。少し厄介な事態だね」
 
「案じるな」
 
第二の席に座る人物。その男がゆっくりと口を開く。
 
「すでに神の新たなる計画の開始までもう間もなくだ。
それに奴らがどこに行こうとも関係ない。そこは必ず我々に伝えられる」
 
「それもそうね。“あの子”が上手くやってくれるはずよね」
 
「我らはただ神の計画の阻害となる最後の不確定要素…『反魂(エイドス)』とルナを抹消する」

そう言って神人の頂点、白のコートに身を包んだ四人は同時に立ち上がる。

彼らこそは神の意志、その代行者そのもの。

そして、戦いは此処から始まる。
それは歴史の影に埋もれた知られざる神々の戦いの第二幕。

 
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