第十三章「真白の少女と英雄騎士」
◆ミドルシーン5 〜真白の少女と英雄騎士〜
継承の間で起こった事から半日が経過していた。
この一日の間に君を含め、色々な事が起きた。
和平条約の締結、それが王国の裏切りで終わり。
皇帝となるべくレクトルと共に向かった場所ではアスタロトが真白の宝石を継承。
だが、アスタロトの人生の中で最も驚きを与えた今日と言う一日はまだ終わらなかった。
いや、むしろここからが始まりと言っても良かった。

GM:部屋で休んでいる君。と、そんな君の部屋の扉をノックする音が聞こえる。

アスタロト:「はい、今開けます」
椅子から立ち上がり、扉に向かいます〜。扉に覗き穴はありますか?

GM:あると言う事で(笑)

アスタロト:あ、では来訪者確認します(笑)

GM:扉の覗き穴から見える姿は――レクトルだ。
こんな夜に君の部屋を訪れるのは初めてかもしれない。

ライラ:フィーが壊れる・・・。

クフィル:手遅れだって…。

フィー:いやあぁああぁあ!嘘よ!嘘よぉおおぉおおお!!アスタロト!アンタを殺してアタシも死ん でやるー!!」)

アスタロト:では、そういう状況に若干違和感を覚えますが、
一日色々あったからそういうこともあるだろう、と思って扉を開けます。
フィー…恨むなよ…

GM(レクトル):「…こんな夜更けにすまないな。アスタロト」
扉を開き、そう最初にレクトルは君へ言った。

アスタロト:「いえ、私は構いません。…レクトル様、どうなさいました?」

GM(レクトル):「…話しておきたい事が…いくつかあってな。中に入ってもいいか?」

アスタロト:「…ええ。どうぞ、こちらへ」

GM(レクトル):「…ああ、すまない」
そう言ってレクトルは静かに君の部屋に入る。
窓の外からは静かで心地よい夜の風景が一望できる。

アスタロト:「…ご気分が優れないようですが…大丈夫ですか?」
レクトルの暗い表情を窺い、そう尋ねます。

GM(レクトル):「……大丈夫だ。体調が悪いわけでは、ない」
言ってレクトルは外の風景に目をやる。
「そう言えば…もう二年になるな。お前がこの帝都に来て、オレのために騎士となったのは」

アスタロト:「…もう、そんなに時間が経ったのですね…。
毎日が目まぐるしく過ぎていくので、振り返る暇もなかったような気がします」

GM(レクトル):「確かにな。ここに来てからお前は本当に毎日、一生懸命だったな」
それを思い出すようにどこか遠くを見つめるレクトル。
しかし、不意に彼は君を正面から見つめる。
「…アスタロト。お前が継承の間にて授かった『真白の宝石』
それがどんな物か、具体的には分からないだろう」

アスタロト:「…はい。書庫の文献にも、名前や言い伝えなら数多くありましたが、
具体的なことは、何も…」

GM(レクトル):「カールから少し聞いたかもしれないが
それは200年前の星触戦役において星触を退けた“欠片”の一つ。
『星種(シード)』であると同時に――大いなる力が秘められた『星宝(アステリア)』でもある」
 そこまで言い、レクトルは更に真剣みを増した口調で続ける。
「星宝というのは…それ自体、存在自体が稀な物だ。
強く純粋なイデアを持った者が授かる星の贈り物。神の力と言ってもいい。
『真白の宝石(ルア=テリス)』はその星宝の中でも最も究極に近い場所に位置する星宝の一つだ」

アスタロト:「そのような物を――本当に、私などが持っていて、善いのでしょうか」

GM(レクトル):「…オレ自身は真白の宝石がお前を選んだのなら、それでいいとも思った。
だが、この世界にはそれを快く思わない存在が、いる」
哀しそうにレクトルは呟く。
「…アスタロト。二つ、お前に詫びなければいけない事がある。
まず一つに、先の和平条約の際にクフィルより指輪を受け取った我が国の皇帝が死んだあれは…
最初から、そう予定されていたんだ」

アスタロト:「……」
レクトルの言葉と、憂いに沈む瞳に圧され、
ただただ黙りこくり、身を強張らせることしか出来ない。

GM(レクトル):「オレは最初から何もかも知っていた。
あれはクフィル…いや王国側の者が我が皇帝を害する事で意味を為す。
そうする事により戦争が起こる。その為にオレはお前にクフィルの護衛の任を付かせた…」
そこまで言ってそれまでどこか張り詰めていたレクトルの気配が別のものへと変化する。
それはまるで凍えるような殺意。肌に刺さるほど鋭利なそれはアスタロトの心臓の鼓動を早める。
「……そしてもう一つ、さっき言ったお前がその真白の宝石を手にする事で
ある連中が脅威を抱く事となる。その者達がオレにこの和平条約による戦争勃発の指示を出した」
静かに、レクトルは君を見る。そして、レクトルの腕は背に構えた剣へと伸びる。
「そして、そいつら…『機関』はオレに新たなる命を下した」

「それが――『真白の宝石(ルア=テリス)』の継承者。アスタロト。お前を殺せと言う命、だ」

GM:静かに――レクトルは手に持った剣の切っ先を君へと向ける。

アスタロト:一歩、又一歩と後ずさり、背が窓枠に当たった勢いで窓が開け放たれる。
闇を一杯に含んで湿った夜気が、風に乗って部屋に吹き込んだ。
アスタロトの目は冷たく剣を見据えるも、銃を手に取る気配は無い。

GM(レクトル):「……何故、銃を手に取らない、アスタロト」
そんな君を冷静に見て、切っ先を構えたまま静かにレクトルは問うた。

アスタロト:「――いかなる理由があろうとも、あなたに銃を向けるわけにはいきません。
あなたがどこに属し、何を考えていようとも、あの時、散り掛かった私を助けてくださったのが
あなたであることにかわりはないのですから。
その代わり――いくつか、質問をさせて戴けないでしょうか」

GM(レクトル):「……ああ、構わないよ」

アスタロト:「何故……『機関』に協力なさるのですか」
記憶の糸を手繰り寄せ、自分達を襲ったコートの男達を思い浮かべる。
「私は、彼らと相対し、戦いこそしたものの、それはその時分の任務と我が身を守るために行った事。
彼らについて、私は、何も知りません。
レクトル様は、彼らが、信用や期待に値する存在だとお思いなのですか?」

GM(レクトル):「…彼ら、『機関』とオレが出会ったのは2年前。
オレは彼らの全てを知っているわけではない。だが、彼らはこの大陸の始まりから存在し
世界を統治してきた存在。今、この世界がこのように維持されているのは
彼らのおかげと言われている…オレ自身、彼らを完全に信用していいのか、分からない。
…我ながら疑問を持ったまま彼に仕えているとは…笑える話だ…」

アスタロト:「そう、なのですか・・・ならば、今私の取れる行動は、一つしか無いようですね」
そう言って、窓枠にかけた両手に力を込める。
身近な道具や武器は、携帯している事を確認して。

「さようなら」

アスタロト:思い切って身を乗り出し、窓から落ちて逃げます!
落下ダメージは受けますか?

GM:いえ、いいです(笑)

アスタロト:よかった(笑)

GM:では、地に降り立った。アスタロト。しかし君の眼前には――
「どこへ行くつもりですか?アスタロト」
“四季の華”の異名を持つ美剣士・ブルーメがいた。

ライラ:フィーじゃなくて良かったと安堵した私がいる。

全くである(笑)

アスタロト:「あなたこそ…なぜこのような所に?」
 
GM(ブルーメ):「…簡単な事ですよ、僕も――『機関』に連なる者だからです。
今、この帝国で『機関』に連なっているのは僕とレクトルだけ。
そしてこれで貴方の逃げ場はありません」
そのブルーメの言葉を表すように君の背後にてレクトルが着地する音が聞こえる。
そう、今まさに君は帝国最強の騎士『七将王』の二人から前後を挟まれる形となった。
この状況下で逃げる事など――至難の業だと言う事も理解できる。

アスタロト:………。

GM(ブルーメ):「さあ、レクトル。『機関』の任務を果たすんですね。それとも僕がやりましょうか?」
ブルーメのその言葉に静かに剣を構えるレクトル。
そして不意にレクトルは言う。
「…アスタロト。覚えているか、2年前にオレとお前が始めて出会った時の事を」

アスタロト:「…勿論です。忘れた事などありません」

レクトルも思い出す。
あの紅蓮の中で出会った出会い。

GM(レクトル):「ああ、そしてオレがお前にかけた言葉も覚えているか」


――「帝都に、私の居場所はあるでしょうか」――


――「あるさ。オレが君の居場所を保障しよう」――


それはあの日、あの時にかけてもらった言葉。

アスタロト:「はい…覚えています」

GM(レクトル):「あの時に約束したな。お前の居場所はオレが保障する。
オレがお前の居場所を作ると」
静かにレクトルは剣を構える。

「その約束、オレも忘れてはいない」

そして、レクトルは――剣を放った。

“がきいいいいいいいいん!!!”

瞬間、アスタロトの眼前で火花が散る。

GM(ブルーメ):「…やはり……裏切りましたね……」
そして静かにブルーメの声が響く。
レクトルッッ!!!!
アスタロトの眼前では、ブルーメが放った剣をレクトルの剣が受け止めていた。そして――。
「お前に居場所を与えるはずのオレが…どうしてお前から居場所を取り上げられる…。
お前の居場所もお前もオレが護る。その約束に偽りは――無い」
言ってレクトルは剣を構えたまま、背後にいるアスタロトを護るように、そう断言する

アスタロト:「レクトル様…!」

GM:レクトルのその言葉にブルーメは普段なら見せない激情を大いに見せる。
「…レクトル…貴方を許すわけにはいかない…。
機関を…僕を裏切った貴方を許すわけには…この場で僕が機関の名の下に貴方を断罪する!!」
そこには確かな怒りを伴いブルーメは剣を構える。

アスタロト:「ブルーメ!」
自身とレクトルの危機に迫られ銃を抜くが、かつての仲間に銃口を向けることはためらわれる。
忠義の念と躊躇の想いの狭間で揺れる銃口は、かろうじて狙いを定めようとしていた。

GM(ブルーメ):「貴方に銃を撃たせる隙は与えませんよ、アスタロト!」

「冬の華・“冬華月閃”!」

GM:その発言と同時にブルーメから放たれた氷の結晶が君を襲う。
それは瞬時に君の身体を氷で包み、その武器を持った腕ごと氷の結晶に封印される。
「その状態では獲物は使えません。貴方の処分はレクトルの後で行ないます」
ブルーメのその言葉に反応するようにレクトルはアスタロトを庇うように更に前に出る。
「大丈夫だ、アスタロト」
それは2年前のあの時を思い出す光景。優しげなレクトルのその口調には不思議な安心感があった。
「お前はオレが護る」

アスタロト:又、己の無力さと対面させられ、やりきれない思いで胸を一杯にするアスタロト。
せめて腕の封印を解こうと、必至で抵抗するが上手くいかない。

GM:そんな君の様子を隅に剣を構えたブルーメはレクトル目掛けその刃を振り下ろす。
それに対し、レクトルはただ静かに持った剣を上段に構え――振り下ろした。

それはただの一撃、ただのひと振り、だがそこに乗っていたのは全てに決着をつける一太刀。

“どごおおおおおおおおおおん!!!”

レクトルの放った一刀両断の剣は全てを裂いた。
空にある雲を裂き、大地を割り、そして―――

GM(ブルーメ):「…はぁ…はぁ…はぁ…!!」
ただの一撃でブルーメはその利き腕を折られ戦闘不能状態となった。
それはまさに純粋ゆえに最強である一の剣。
レクトルが最強の英雄と呼ばれる強さがそこにあった。
「…終わりだ。もうお前は戦えないブルーメ」
そしてそれに呼応するようにアスタロトの腕にあった氷の結晶も砕ける。
 「いくぞ、アスタロト。もはや『機関』の意志に従う理由は無い。クフィル達を救出に向かうぞ」

アスタロト:「…はい!」
自由を取り戻した腕と戦闘不能になったブルーメを交互に見やっていたアスタロトでしたが、
レクトルの言葉に目を輝かせて返事をします。

GM(レクトル):「ああ」
そんな君の姿を見て、レクトルも笑みを浮かべる。

「…待て…レクトル!まだ…決着は…ついていない…!レクトル…!!」

地に倒れた状態でブルーメはレクトルへそんな憎しみの声を上げる、だが。

「…お前の命を奪う権利がオレにあるとおもうのか。お前はお前の意志で生きてみせろ」

そう、レクトルはブルーメへと声と投げる。

そうして、レクトルはアスタロトの手を取り、城へと向かう。
行く先はクフィル達が捕らわれている帝城の地下牢。その場所へと――。

 
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