第一章「星の始まり」
GM:最初は物語のグランドオープングからです〜!
いわゆるGMシーンというやつなのでPLである皆さんはじーっと見ているだけでいいですからね(笑)
では始めますね〜!

◆グランドオープニング 〜少女の世界〜

少女は一人だった。
少女はただ一人、そこに存在する。
後にも先にも少女は一人。他には誰も存在しない。:
だから少女は“世界”だ。

少女は全てであり、唯一なのだから。
寂しいという感情は無い。それを知るすべが彼女には無いから。

「………」

そんな彼女だけの世界に一人の男が来訪した。
銀色の髪を靡かせるその男が纏う空気はその場全てを一変させるほど場違いな物だった。
「やあ、君が―――だね」

男は少女の名を呼んだ。
少女が存在していた中で数度しか呼ばれた事のない自分の名を。

「うん…、そうだけど…貴方は?」

「私の名前に価値などは無い。あるのは君の存在だよ」

気の遠くなる時の中で自分の前に現れた他人。
その他人である彼は少女の疑問に答える事なく、自らの赴きのみを伝える

「君はずっとそのままでいいのかい」

「………」

「未来永劫。過去も未来も現在も悠久の時の中で
ただ自らの命が尽きるまでその牢獄に閉じこもったままでいいのかい」

「…だって、私にはそれしか…価値が、無いから」

彼女が言ったそれは紛れも無く真実をついた言葉だ。
そう、彼女がこうしているからこそ、現在の時間は在り得ている。だが。

「私はね。もう現在の世界を終らせたいんだ」

「…?終わり…」

銀色の髪を持つ男は少女が為し得た事、これからも為す事全てを否定した。

「そう。今を終らせ次を始める。
現在に縛られた世界から未来に溢れる世界に私は渡りたい。
そのためには――」

そっと男の手が少女の頬に触れる。
それは少女の悠久の時間において二度目の他人との触れ合いだった。

「君の存在が必要なんだ」

「…私が…?」

「ああ、そして君に約束しよう」

男は少女の手を取る。少女はそれに抗う事はしない、何故なら――

「君をこの牢獄から解放し世界を見せてあげよう――」

「世界…を…――」

少女は初めて自分のいる世界以外の世界を見ることができるのだから。



そして――物語は始まる

それはやがて大いなる星の伝承記と呼ばれる物語の始まり



◆グランドオープニング終了


GM:それでは早速それぞれのキャラクターのOPに入りたいと思います〜!
まず最初はPC1のクフィルさんのOPからよろしいでしょうか〜?

クフィル:了解です。

GM:では行きます〜!


◆PC1オープニング1 〜星の始まり〜
―――ヴァーレンハイト王国。
浮遊大陸ベルシェルス大陸に存在する三国の中で
最も強大で大陸の六割以上を支配する統治国。
その首都リーヴレイク――その王城にて物語は始まる。

GM:城の中では今日起きる式のために慌しく移動をしている城の住人達の姿が見受けられる。
そんないつもよりも少し騒がしい日の城をクフィル――君は歩いていた。

クフィル:「おー…。皆忙しそうだな、結構結構」
林檎を齧りつついつもの場所へ向かおうとしている青年。
髪はくすんだ灰色。筋肉により無駄なく引き締まった肢体は褐色の肌に覆われている。
瞳は透明感と深さを兼ね備えた紫。さながら上質のアメジストのようにも見える。

GM(ベテルギウス):「あら、クフィル。今日は早いのね」
そんないつもの場所へ向かおうとした君の背に声を掛けるよく知った男の声。
威厳を持ちつつもちょっと変わった口調の持ち主。

クフィル:そう、良く知っている男。……男?
「だぁ〜〜〜〜ッ?!気色悪ぃッ?!その言葉使いやめろつっただろ糞オヤジッ!!」
振り向き様、裂帛の呼気と共に拳を繰り出す。
ベテルギウス
GM(ベテルギウス):「あらあら、やーね、この子ったら
まだ私の口調に慣れないなんて…貴方と私は何年の付き合いよ」:
君が瞬時に繰り出した拳をいともたやすく受け取りながら話すのは君の父親にして
200年の歴史を持つこのヴァーレンハイトの不動の王。ベテルギウス。

クフィル:「俺が生まれてから18年目だよ糞オヤジ!!」

ライラ:おとーさま、お姉口調なのか(笑)。これは新しい。

――全くである(笑)――

GM(ベテルギウス):「やだわ、この子ったら…反抗期かしら」
ちょっとしょんぼりしながら呟くいい歳のオッサン。

クフィル:そう、この偉大なる父親の唯一の欠点と言うか何と言うか。
お姉口調なんだよ。

GM(ベテルギウス):「どこが欠点よ。
それよりも丁度良かったわ〜。貴方を探していたのよ、クフィル」

クフィル:「…鏡見てみろ?その面でその口調って気持ち悪いぞ。
…って俺に用?珍しいな糞オヤジ」
普段から『放任主義よ〜ん』とか言う父にしては珍しい。

GM(ベテルギウス):「まあ正確には貴方じゃないんだけど…
ほら、今日はあれじゃない。貴方の親友・レイルのめでたい騎士受勲式の日じゃない」
そう、今日の城で行なわれる式は君の親友レイルが騎士として認められる
騎士受勲式のためのものだ。

クフィル:「あぁ…そうだったな」
今思い出したかの様な口ぶりだが内心自分の事のように楽しみにしていた。
故にこんなにも早く目覚めてしまった。

GM(ベテルギウス):「式の方も順調に進んでいるんだけど、ちょっと困ったことがあってね。
実は肝心のレイルが城にいないのよ。もうすぐ式が始まるって言うのに」
どうしたものかしら。という感じで君の父は話した。

クフィル:「アイツの事だから遅れるようなヘマはしないと思うけどな…。
ま、俺が探しに行ってやるよ」

GM(ベテルギウス):「あら、そう。助かるわ♪さっすが親友ね」

クフィル:「…まーな」

GM(???):「お待ちください。殿下。
あのような平民上がりの者などわざわざ探す価値はありませんよ」
君が駆け出そうとした瞬間、それに待ったをかけるように廊下の奥より人が現れる。
声をかけたのは帝国宰相・ヴィクトル=フォン=アルバレート。
昔から君とレイルの仲に対し疑問視し、それに忠言をしてきた男だ。

クフィル:「…宰相殿か」

GM(ヴィクトル):「あの平民が遅れるようならそれは騎士として相応しくないと言う事ですよ。
殿下が動くのか御門違いでは?」

クフィル:「生憎だがな、宰相殿。俺にとって何が価値を持ち、何が無価値かは俺が決める事だ。
俺は、俺の意によってのみ行動する。―――それにな」一拍置き、言葉を続ける。
「友に平民も貴族も関係は無い」

GM(ヴィクトル):「…やれやれ、そんな我侭でこの王国を継ごうとは…」
一瞬――ヴィクトルは侮蔑にも似た感情を瞳に出したが、すぐにそれを消し背をむける。
「ならばどうぞ、ご勝手に…」

クフィル:「ヴィクトル」

GM(ヴィクトル):「…何か?」

クフィル:「忠言感謝する。お前が、お前なりに俺やこの国を思っている事嬉しく思うぞ」
ニッと笑う。

GM(ヴィクトル):「…ありがたきお言葉、恐悦至極に御座います」
すっと頭を下げたのち、ヴィクトルは通りの奥へと消えていく。

GM(ベテルギウス):「…さ、クフィル。さっさとレイルを探しに行きなさい」

クフィル:「わーってるよ。…大体見当は付いてるしな。
んじゃ、ちょっくら行ってくらぁ」窓枠に足をかける。

ベテルギウス:「ええ、行ってらっしゃい」

クフィル:「おう!」
そう返し、窓から外へと飛び降りる。
 
◆   ◆   ◆

GM(ナナリア):「うわぁ?!な、なにッ?!」
君が地面に着地すると同時にその庭のすぐ前の部屋で休んでいた少女ナナリアは驚きの声を出す。

クフィル:「…ッと…着地成功。ん…ナナリーか。今日も可愛いな、結構結構」
服に付いた埃を払いながら立ち上がる。

GM(ナナリア):「…誰かと思えば殿下ですか。びっくりしましたよ」
着地した君を見て、部屋で休んでいた少女ナナリアは読んでいた本を床に置く。
「別に僕の外見を褒めても何も出ませんよ。それよりも誰かお探しですか?」

クフィル:「おう、レイルの馬鹿を探してんだ」
こんなに綺麗な髪してんのに勿体ねぇなぁ…。とか呟きつつナナリーの髪を梳く。

GM(ナナリア):「や、やめてください。
レイル…?彼なら下町を抜けた丘に行ったのを見かけましたよ」
君の手を振り払いつつナナリアは答える。

クフィル:「…だろうな」
まるでその言葉が解っていたかのように笑う。

GM(ナナリア):「そう言えば今日はレイルの騎士受勲式か…。
僕もこの国の騎士をまとめる【光輝五星】の一人だし、そろそろ出席の準備しないとな…」
少し面倒そうにナナリアは部屋の奥へともぞもぞ行こうとする。
「あ、殿下。もしレイルを連れて来るなら少し遅れて来て下さいね。
その方が僕もゆっくり準備できるし」

クフィル:「ナナリー…お前も相変わらずだな…」その言葉に呆れつつも笑顔。
「まぁ、その期待には応えられねぇと思うぞ?じゃあまた後でな!」
言うが早いか既に駆け出している。

◆   ◆   ◆

街を抜けた先にある小高い丘――
風が靡くその心地よい丘に小さなお墓が二つあった。
その墓の前に、君の親友レイル=ディラスはいた。

クフィル:俺にとってもアイツにとっても重要な場所。
思えば此処が最初の“誓い”をした場所だったな…。
「…よぅ、遅刻しちまうぞ」

GM(レイル):「――クフィルか。僕を探しに来てくれたのかい」
立ち上がり君の方へ振り返るレイル。
「すまない。けど…どうしても両親に先に報告をしておきたかったから」
レイル
クフィル:「わーってるよ。誰も邪魔なんかしねぇし、させねぇよ」

GM(レイル):「ははっ、ありがとう。フィル」

クフィル:「おう」

GM:金色の髪を靡かせながらレイルは傍らにある剣を確かめ、歩き出す。

クフィル:「早いようで長かったよな」

GM(レイル):「そうだね。でもまだここからだよ。僕と君の“誓い”は」
それは幼き頃の二人が交わした約束の誓い。

クフィル:「あの時は俺も“誓いの言”…うろ覚えだったんだっけな」
当時を思い出し、苦笑する。

GM(レイル):「君らしいや」

クフィル:「ガキだったしな」

GM(レイル):「そうだね。――じゃあ、行こうか」

クフィル:「折角だ、ここで改めて誓おうぜ」

GM(レイル):「…ここでかい?」
少し驚くレイル。だがすぐに――「それもいいね」

クフィル:「だろ?」

その言葉と同時に、背から大剣を抜き地に突きたてるクフィル――。

瞑目。
響き渡るは王の声。

「汝。レイル=ディラスの魂を
我、アシュレイ=クフィル =フォン=アレキサンドロスと共にあることを命ずる」

朗々とした声で“誓いの言”を紡いでいく。

「苦しみも、喜びも、悲しみも、困難も、逆境も、死地であろうとも。
全てを我と共に超え、未来へと歩め。
我より先に死ぬ事は許さぬ、我より後に死ぬ事も許さぬ」

それは“誓い”ただ2人が2人である為にあの日あの時誓った約束。

「我等は光と影、陰と陽。離れず、欺かず、裏切らず。
我等は月と星、常に共にあり夜空を照らす光とならん。
この絆、死が2人を別つとも潰えず。我等に星と剣の加護 があらん事を願う」

最後の一説を紡ぎ終わり目を開く。

「何があってもお前は俺の友だ、レイル」

「――ありがとう、フィル。僕も同じだよ。僕たちは永遠の友だ」

すっと手を出すレイル。

「…ま、これからも末永く。ってな」

照れくさそうに笑い、その手を掴むクフィル。

「ああ」

風がなびくその丘でクフィルとその親友は笑い合い手を取った。

そうして物語の始まりを告げる。全てはここから、この誓いの言葉から―――。

 
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