第五十章「最後の時間」
〜最後の時間・ミシュラシーン〜
GM:会談の場を出て、ミシュラに対し、すぐに駆け寄ってきたのはカストル。
「…ミシュラ。話は聞いたよ…ガーディ様のことで、悩んでいるの…?」

ミシュラ:「かっちゃん」
悲しさを顔に湛えていただろうか。無理に笑いを作り、カストルに向き直る。
「…うん、ちょっとね」
実際、がっちーが生きていたと知れた事は嬉しかった。
しかし― あの言葉。もう、二度と同じ道は歩めないのだろうか。

GM(カストル):「…ねぇ、ミシュラ。道を誤った人を正しい道に引き戻すのはすごく…難しいことだと思う」
その人にもその人なりの考えや決断…それに想いがあったからこそ、選んだ道だと思うから。
…かくいう私も、一度は道を誤りかけた身だから…」

ミシュラ:「うん。判ってる。判ってるつもりなんだ」
涙が目に滲む。自分はどこまでも無力だ。
止めたい、という思いと 友の意志を尊重したいという相反した思いが同居している。

GM(カストル):「…ねぇ、ミシュラ。それならもう一度だけガーディに会ってミシュラの想いの全部をぶつけてみたら。
止めたいという気持ちも、相手を尊重したい気持ちもどっちも持っていてもいいと私は思うよ」

ミシュラ:かっちゃん。かっちゃんが居てくれて、僕も沢山救われた。
いや……僕こそ救われたんだ。あのデミウルゴスとして生きていた僕に
未来を切り開く活力と勇気をくれたのはいつでもかっちゃんだった。
「…うん、かっちゃん」
頷く。
「いってくる。後悔の無いように」
そう言い、愛する彼女の頬に口付けをした。

GM:君の思わぬ行動に少し頬を赤らめるもののカストルもまた君の想いを受け止め宣言する。
「―うん、気をつけて行ってきてね、ミシュラ」

ミシュラ:「勿論」
行って、帰ってこよう。皆と、カストルの居る
掛け替えのない世界を守るために。

今、二年前に取り残した最後の決着をつけるためにも少年、ミシュラは再び戦場へと赴く。


〜最後の時間・アスタロトシーン〜
GM(レーナス):「…そう、二日後の戦いにアスタロトも行くのね」
君の決断を聞き、母レーナスと妹イオリはどこか覚悟していたように頷く。

アスタロト:「……はい、お母さん」
決意に満ちているが、どこか寂しそうな目で、二人をそっと見やる

GM(レーナス):「…ううん、分かっていたことだから、私達の娘は世界の運命を背負えるほど大きな娘だって。
ただ、一つだけ約束して、アスタロト。何があっても絶対に…私達のもとへ帰ってきてね」

アスタロト:「…うん、勿論だよ」
しっかりと、そう言うと、母と妹の元へ駆け寄り、二人をぎゅっと抱きしめた。
「お母さん、イオリ。私、大好きだよ。二人のことも、一緒に戦ってきた仲間たちのことも
この世界のことも、みんな、みんな」

GM(イオリ):「…お姉ちゃん」
抱きしめられた後、イオリは手に持っていた何かをそっと君の方へと差し出す。

アスタロト:「…イオリ、これは?」

GM:それは器用に紙で作られた鶴のおりもの。
「そ、その…おねえちゃんが無事に戻ってこられるようにお祈りを込めて折ったの。
良かったら、持っててくれると…嬉しいな」

アスタロト:「お守り…だね。ありがとう、イオリ。すっごく嬉しいよ。大事に、持っていくね」
両手を添えるようにして、優しく、そうっと受け取る。

GM(イオリ):「――うん、ありがとう。気をつけて行ってきてね、お姉ちゃん」
そう言ってイオリもまた微笑をそう言う。

アスタロト:「うん、行ってくる。――安心して、待ってて。絶対に、戻ってくるから」
アストもまた二人に微笑み返す。
その表情には親愛、ひと時の別れへの寂しさ、二人を安心させたいという思いやりなど、
たくさんの感情が込められていた。

GM:そして、君が二人の部屋を後にすると廊下で待っていたのかフィーがいた。

アスタロト:「――フィー…」

GM(フィー):「…ん、久しぶりね、アスタロト。…本当の両親に会えたんだね、アンタ」

アスタロト:「うん、会えたの。妹も居て…
またすぐ、出発しなくちゃいけないけどね。フィーとも、せっかく会えたのに、寂しいな」

GM(フィー):「ふんっ、何言ってんの、二日後の戦いにはアタシも参戦するわよ。
まぁ、アタシじゃ、今のアンタ達の隣には立てないけど、それでも露払いくらいは出来るわよ」
かつては傲慢で自己中で世界はアタシを中心に回っているのよ思想のフィーが
自ら君の行く道を作るための露払い役を行うと言った。そこには彼女なりの成長と君に対する信頼があった。

アスタロト:「ううん、一緒に来てくれるなら、凄く心の支えになるよ。ねえ、フィー…」

GM(フィー):「…な、なによ」

アスタロト:「ありがとう。あなたがいてくれたから、私、ここまで歩いてこれた」

GM(フィー):「は、はぁ?!な、なに恥ずかしい台詞言ってんのよ!アンタ!
アタシは別に何もしてないわよ…全部、アンタ自身の力と成長のおかげ、でしょう…」

ライラ:(●REC

アスタロト:「ふふふ。でも、今だから、伝えておきたくて。
――育った村がなくなって、帝国に来てから、レクトル様もいたけど、
私の心の中には…ずっと、どこか、孤独な気持ちがあった。
旅がはじまってからも、大切な人がいなくなったり、信じていた人に裏切られたりして、とても辛かった…
殿下やライラたちの支えもあったけど、でも、フィー。
あなたが友達になってくれて、私、とても嬉しかったの。もう、本当に、一人きりじゃないんだって」

GM(フィー):「………」
君のその台詞を黙って聞いていたフィーは不意に後ろを振り向く。

アスタロト:「…フィー?」

GM(フィー):「…別に礼を言われることじゃないわよ。
あ、アタシだってその…アンタ以外に友達いなかったし…アンタと友達になれて、嬉しかったし…。
ああ、もう!とにかく、二日後の戦いはアタシがアンタの背中を護ってあげるから安心しなさい!
それからアタシは何があっても、アンタとはこれからもずっと友達よ」

アスタロト:「――うん! 頑張ろうね!」
フィーの背中に向け、にっこり微笑んだ。
「これからも、ずっとよろしくね!」

君のその言葉にフィーはただ背中越しのまま、照れくさい表情を隠しつつ、その場を後にした。


〜最後の時間・ライラシーン〜
GM(レイル):「やぁ、ライラ、調子はどうだい?」
二日後の戦いを控え、体調管理とシールドの点検を行っていた君へレイルが赴き、声をかける。

ライラ:「問題ありません、マスター。多少無茶はしましたが、安全係数の範囲内でしたから」
そっけない調子で答えます。

GM(レイル):「そう」 言って彼は微笑み君の隣に座る。

ライラ:密やかに距離を2センチばかり詰めよう

アスタロト:(●REC

GM(レイル):「それにしても僕達もそろそろ長い付き合いになるね。始めて出会った時は君の事、びっくりしたよ」
ライラターーーーーーーーーーん!!!!!!

クフィル:ヌンキとGMはお帰りくださいwww

GM:ひでぇwww

ライラ:「あの時は――」
と言いかけて経緯を思い出し、真っ赤になって
「い、色々ありましたね」
と言葉を濁しにかかります

GM(レイル):「…え、あ」
君の反応がなにやらおかしな事に気づき、レイルはあの時に起こった出来事を思い出し
思わず彼も顔を赤くし、目線をそらす。
「そ、そう言えば、ライラも随分変わったよね。その、なんていうか人間っぽくなったって言うか
うん、すごく良くなったと思うよ」

ライラ:漫画的表現なら耳から蒸気を噴いているところだ…。
「――ありがとう、ございます?」
褒められたので礼を言い始めたんですが、マシーナリー的に情緒豊かなのはどうよと論理回路あたりから
ツッコミが入ったので急遽疑問符を文末にくっつけつつ首をかしげてレイルを見遣ります
するとどうも鼓動が跳ね上がるので音速で視線を外します。

GM:君のそんな様子に思わず笑みをこぼし、頭をなでなでする。
「――ライラ、二日後の戦いでは一つだけ僕と約束をして欲しいんだ」

ライラ:呻くような吐息とともにうつむいて、あと2センチ詰めます
「なん、ですか?」
蚊の鳴くような小さな声で問います。っていうかさっきから原因不明のエラーで頭動かなくて戸惑ってます

GM(レイル):「僕やフィル、仲間皆を護ることが君の使命というのは分かっている。
けれど、そこにもう一人だけ、欠かせない人物を入れて欲しい。
君自身という存在を。二日後の戦いでは、僕もフィルも、そして君も、全員生き残ろう」

ライラ:前半でどうやら仕事(?)の話らしいと解釈したので顔を上げたところで甘いことを言われたので
ちょっと不意を打たれてライラはどうしたら良いかわからなくなって顔押さえて蹲ってます。

GM:ら、ライラたーーーーーん!!!!!
フィル「GMとヌンキは以下略^^」

アスタロト:誰だ!ヌンキを呼んだのは!

クフィル:自分で書いてるんじゃないですよ!!w

ライラ:「ですが――従いかねますっ。わたしはマシーナリーで、つくりもので
マスターたちを守るために生まれた身です。勿論無駄死にするつもりはないですが
そうせざるを得ないときは命に代えてでも、マスターをお守りしなくてはならない身なんです」
原則論で逃げを打つことにしました
(戦闘するつもりで集まったら心理戦が始まったでござる

GM(レイル):「はは、そこだけは変わらず君らしい返答だね、ライラ」

ライラ:「いつ何時どんな環境でも安定的なスペックを発揮するのが私たちの製造コンセプトですから」
などと乱れた口調で的はずれなことを言います

GM(レイル):「けれど、僕は君の事を一人のマシーナリーとしてじゃなく、一人の女の子として見ているんだ。
…それに好きな女の子がいなくなったら、誰しも悲しい想いをするものだろう?」

ライラ:(ちょっと中の人の精神が大打撃なんですけどwww

GM:(レイル「クリティカルダメージを狙ってみたよ^^」

ライラ:「駄目ですマスター、わたしは機械で、あなた達とは違うものなんですっ!
好き、とか――そういうのは間違ってますっ!」
今なんか好きとか言われたー!?っていうのが頭のなかをかけめぐっているせいで
もう一度原則論を振りかざしにかかりますが、同時に自分の何処かでも痛みを感じてます。
「まぁ。後半については頷けないことはないですが……」
と口のなかでむにゃむにゃもごもご

GM:君のそんな反応にレイルは変わらず微笑を浮かべ君の頭をなでる。
「…まぁ、僕の気持ちについてはまた後日、きちんとした場で表すとして…
君も頷くとおり、大切な誰かがいなくなれば、その分、心に穴が空くよね。
僕達はそうした経験を多く乗り越えてきた。だからこそ、もうそんな経験を繰り返してはいけない。
特に君に関しては僕は何が何でもそうした想いを受けたくはない。
だから、君が君を護れないなら、君の事は僕が護り返そう、ライラ」
一拍置いて、いつもの柔らかな笑みを浮かべてレイルは言う。
「それなら、問題…ないかな?」

ライラ:(有るわけねぇぇぇだろぉぉぉぉぉ(CV子安
では暫くの黙考を挟んでから、小さな声で言います。
「それは、駄目です。僭越ですが、防御ならマスターよりもわたし向きです。
マスターが私の盾になることは、現実的ではありません」
というとレイルは何かを言いかけるでしょうから、それを言わせる前に二の句を次ぎます。
「ですから! ですから、わたしに命令してください、マスター
。わたしは自分で自分を守るようには出来ていませんが……っ
マスターのお言葉さえ頂けるなら、それならわたしは、いかなる手を尽くしてでもお側に居続けますから……っ」
ぱたり、とライラの衣装の水滴が溢れるのは多分気のせい。

GM(レイル):「ライラ――」
君のその真摯な発言、そして言わんとしている事の意味を汲み、彼はその君に胸の内にある想いを命令として伝える。
「――ライラ、二日後の戦い、君は僕達を護ると同時に君自身も護って欲しい。
そして、僕と共に生涯を共に過ごして欲しい。この命令、受諾できるかな?」

ライラ:弾かれたように顔を上げ、恐る恐るレイルを見上げてから、潤んだ瞳を細めて――華やかに笑って
「はいっ」 頷きます。

そうして、今ここに一人の少女の決意と、そして想いが募った約束が交わされる。
二日後に迫る戦いを前に、彼らの中で恐れるものはもう何もなかった――。


〜最後の時間・クフィルシーン〜
GM:すでに夜が訪れ、明後日に迫った決戦を前に
クフィルとレイルは城のテラスにて、共に星空を見上げていた。
その遥か先には君達が暮らしいた浮遊大陸ベルシェルス大陸の影がぼんやりと見える。
「…明日、いよいよ僕らに取っての最後の戦いだね。
正直、君と共に王国を出発したあの日から、こんな事態になるなんて思いも寄らなかったよ」

クフィル:「何言ってんだ、この戦いが終わってからが本番だろうが」
友の言葉に笑って答える。

GM(レイル):「ははっ、確かにその通りだね」
君の言葉に頷き、レイルは遥か星空の向こうへと視線を戻す。
「…フィル。明後日の戦い、僕は必ず生き残って君を補佐し続けるよ。
そして、ここに集っている誰一人として欠けさせないよう奮闘する。
だからフィル。君も必ず生き残ってくれよ」

クフィル:「当たり前だ、親友。俺とお前が揃ってて何を不安に思う事がある?」

GM(レイル):「――確かにそうだね。僕と君の二人で出来なかった事はなかった」

クフィル:「――そして、これからもねぇよ」

GM(レイル):「ああ、その通りだ」
君のその言葉に微笑みレイルはテラスを出て、奥の通路へと向かう。
「…それじゃあ、僕は明後日の戦いのために先に休んでおくよ。後、ライラの様子を見に行くから」

クフィル:「ああ、また明日」
軽く手を振り別れる。

GM:レイルもまた手を振り分かれる。
そのしばし後、君のいるテラスへとある人物が訪れる。
「…こんなところにいたのか。余裕だな、クフィル」
帝国の第一皇女キリエがいつもと変わらぬ雰囲気でそこを訪れた。

クフィル:「余裕って訳じゃないさ、今だって怖くて逃げ出しそうな位だ」
笑いながら答えよう。
「でもまぁ、今更焦っても仕方ないだろ?」

GM(キリエ):「ほぉ、お前にしては随分と弱気だな。
また私に喝でも入れて欲しいなら、そうしてやろうか?」

クフィル:「――癖になったら困るから遠慮しておくさ」

GM(キリエ):「ふっ、そうか」
言ってキリエは君の隣に来て、君のいつもと少し違う雰囲気になにやら考えこむ仕草をみせる。
「明後日の戦いで何か不安でもあるのか?」

クフィル:「――まぁ常識的に考えりゃ神に戦いを挑む訳だからな」

GM(キリエ):「…確かにな」
君の言葉に肯定するようにキリエもまた瞳を閉じ思案する。
「だが、戦うほかあるまい。勝利や敗北以前に、私達の時代を切り開く為には、それが唯一の道ならば」

クフィル:「――まぁな。だが闘うだけじゃ意味が無い。勝って初めて希望を切り開けるんだ。
それに俺は臆病だからな、勝てる戦いしかしないんだ」
冗談めかして笑う。

GM(キリエ):「確かにその通りだ。安心したぞ、お前の中にちゃんと勝利する決意があって」

クフィル:「不安はあるが負ける気は無いさ」

GM(キリエ):「ならば、私も伝えておこう。明後日の戦い、私もお前達と同行させてもらうぞ」

クフィル:「は!?」

GM(キリエ):「なんだ文句があるのか?」 ギロリとにらむ。

クフィル:「危険だぞ」

GM(キリエ):「承知の上だ。それに私はどうしてもあそこに行かなければならない理由がある。
私は、あそこに行ってあいつに……二年間以上も私の身体に乗り移り、奇しくも一心同体な日々を過ごした
とある神様に言ってやらなければならない事があるからな。そう言うわけで、何を言われても私の決意は変わらんぞ」

クフィル:「――だと思った」
その言葉に思わず笑ってしまう。
「とんでもない奴の体を借りちまったもんだな」

GM(キリエ):「ああ、全くだ。神様とは言え、私の身体を借りた事はタダではないと思い知らせてやるさ」
言ってキリエは初めて微笑む。それはいつもの冷徹で眉間に眉を寄せた彼女の表情とは異なる歳相応の少女の笑み。

クフィル:「うん、やっぱ笑顔の方がずっと可愛いな」

GM(キリエ):「?!な、なんだと!き、貴様ー!ま、まだそんな台詞を言うかー!」
途端に180度表情変化、今度は顔を赤らめ君を睨みつける。

クフィル:「いやいや、褒めてるんだよ」

GM(キリエ):「う、うるさい!そんな褒め言葉など私はいらんと言っているだろう!」

クフィル:「ふむ…まぁ、たまに微笑むからこそいいのかもなぁ」

そんな二人のやり取りは城のテラスより響き渡り、そうして運命の決戦へと至る、最後の休息が幕を閉じた。

明日、新世界の命運をかけた最後の戦い、いよいよ――始まる

 
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