第0章「キャラクター作成」
「星の伝承記」の第二章収録中、再び新たなる企画が私の中で生まれた。

今作、「星の伝承記」を作るに辺り表のシナリオとなる星の伝承記本編と
その裏側となるべき外伝「Memory of Isthar(メモリーオブイシュタル)」の収録を途中行った。
しかし、思ったよりも伝承記のシナリオが長編&深くなってきたので
私は更にこの伝承記の物語を深めるため、もう一つ知られざる外伝を行おうと決めた。

それは星の伝承記にも深く関わり、のちのちこの伝承記という物語が終わったあとの新世界。
「エスペランサーセイバー」にて深く関わる物語をここでやってしまおうと決意した。

舞台となるのは星の伝承記より200年前。
そう、それはこの地に星王イシュタルが侵攻し、星蝕による世界の飲み込みを初めて行った日。
星王率いるデミウルゴスと人類の英雄たちが戦いあった時代。

第一次星蝕大戦の物語をここに明かそうと思い、私は二人のプレイヤーに声をかけた。


◆   ◆   ◆


GM:というわけでフェンリル君。君には星の伝承記の外伝「世界を繋げる者」のPC1をお願いしたいのです。

フェンリル:ほいほい、任せてください。

今回、声をかけたのは無印エスペランサーにて数々の活躍を披露したPLフェンリル君。
主役は勿論、美味しいところを持っていくサブキャラクターにも定評あるPLである。

今回、フェンリル君に声をかけたのは信頼に足るプレイヤーであることは勿論
星の伝承記本編および外伝「Memory of Isthar(メモリーオブイシュタル)」に出演していない
プレイヤーであったためである。

前の外伝である「Memory of Isthar(メモリーオブイシュタル)」でも言ったとおり
やってもらうプレイヤーにはあえて、星の伝承記本編を知らない・関わっていない人物にお願いし
それにより全く新しい視点・初めての視点として外伝の物語を進めていって欲しかったからである。

フェンリル:ちなみに今回のシナリオはどんな話なのです?

GM:今回はエスペランサーセイバーのシナリオをフェンリルさんにやってもらおうかと。

フェンリル:おお、セイバーの方は初めてなので楽しみですな。

GM:では、今回行うシナリオの舞台背景を説明します!

◆   ◆   ◆

――時は星王暦0年。

その暦とはこの世界が新たなる動乱の時代へと突入したことを意味していた。

突如として星の海より渡ってきた星の神イシュタル。

彼はエル・ユーナの世界に降り立ち、この世界に対して宣戦布告を行った。

星王イシュタルが世界に対し振り撒いた“星蝕”と呼ばれる星の命を喰らう理。

それは黒い渦であり、闇であり、全てを侵食し飲み込み簒奪する星を喰らうナニカであった。

人々はこの混乱と恐怖に対し、かの神に抗うため人々の中から無数の英雄を募った。

それはかつて、幾度となくこの世界の希望として絶望を切り裂いたエスペランサー達の到来。

多くの人々の中より無数の英雄、エスペランサー候補達が集まり

星王へと反撃の刃を振るった。

だが、それらは全て儚き希望であった。

星王イシュタルの元に集ったのはその“星蝕”により新たに生まれた新時代の生命。

デミウルゴスと呼ばれる神人であった。

かの者達はかつて人間であった者が星王イシュタルの“星蝕”の洗礼により

人間としての感情や意志を剥奪され、強靭な肉体と能力を持つ神の人形となった者達。

彼らデミウルゴスと呼ばれる者達は星王配下の刺客として多くの人々、英雄の命を奪い続けた。

そうした絶望の日々から三年の年月が経つ。

世界は未だに星王率いるデミウルゴス達の驚異の前に恐れ、その命運はまさに風前の灯であった。

そんな時、人々の英雄の中からある一つの奇跡が降臨する。

その誕生はこの時代を含め、やがて、この先の未来においても“ある世界”の存亡を担う奇跡。

今ここに知られざる英雄の知られざる戦役が始まる――。

◆   ◆   ◆

フェンリル:なるほど、だいたい把握しました。

GM:まあ、現在は“星蝕戦役”と呼ばれる大戦の真っ最中で
人類はこの星王率いるデミウルゴス達によってメッチャ劣勢とだけ知っていればOKです。

フェンリル:今回他のプレイヤーはどんな感じです?

GM:他のキャラクターにはねおしのさんをお願いしています。
ちなみにねおしのさんのキャラクターはすでに出来ています(笑)

フェンリル:おお

ここでのねおしのさんとは「Memory of Isthar(メモリーオブイシュタル)」にて主役を務めた
プレイヤーのことである。そして、察しのいい読者様なら気づいているかもしれませんが
ねおしのさんが今回プレイするキャラとは勿論、彼のことです。

GM:まあ、ねおしのさんのプレイヤーについては後で説明しますので
まずはPC1フェンリルさんへのハンドアウトをお渡ししますねー。

フェンリル:はーい

◆“旧世界”の英雄(PC1用ハンドアウト)
時は星触戦役の始まり。空が覆われ、大地が枯れ、海が汚染された。
星の死。エル=ユーナの時代の終わり。そして、新たなる時代の始まり。
君は戦場を駆けた。武器を持ち“敵”を屠り、幾千、幾万の死体を背に護るべきを護った。
君は民の希望にして象徴。国の誇りにして栄光。
ただ護りたかった。時代を繋ぎたかった。
そこにあったのは自国の民への愛か、君の唯一の家族である妹の為か。
やがて君はこう呼ばれた“人類の英雄”と。
事実、君は人の身でありながら人を凌駕する者として、その時代に存在していた。
だが、君は知らない。
後の歴史において“君”という存在は“抹消されている”という歴史を。
護ろう、護ろう、どこまでも護り続けよう。
愛する者の為、愛する国の為、愛する人々の為。
死して召し上げられても護り続けよう。それこそが君が受け継いだ呪いなのだから。

コネクション
妹(保護)
ファルナス(同士)

フェンリル:おお、これはまた面白そうな。

GM:これにそってキャラ作成お願いします。あ、ちなみに今回
フェンリルさんにやってもらうキャラのレベルは10でお願いします!

フェンリル:おお!!

この時、エスペランサーにおけるレベル10とは初めての事態であり
無印エスペランサーにおいてさえ、最高レベルは眠りの後継者のPC8レベルまでであった。
それゆえに、いかに今回のシナリオのレベルが高く、PCの実力が圧倒的であるかが伺えた。

フェンリル:レベル10キャラは初めてですな。こいつはキャラ作成にも燃えます。

GM:あとコネクションにいるファルナスというのはいわゆる戦友です。
世界を護るために戦った同士ということで。

フェンリル:了解です。これは妹の名前もこちらで決めてOKということですか?

GM:ええ、おkですよ。

フェンリル:えっと、星触戦役の始まりということは、まだかろうじて無印時代ということですか?

GM:いえ、もう無印の時代から700年以上未来です。

フェンリル:無印時代→700年→星触戦役(今ここ)→200年→セイバー
こんな感じですかね?

GM:それそれ。まさにそれ。

フェンリル:了解です。あ、また質問なのですが今からやる星蝕戦役の時代では
無印時代の情報ってどれだけ残ってるんでしょうか?

GM:それなりに。だいたい一通りの歴史は伝えられています。
大昔に五大魔王なる存在がいたとか、神器なる伝承の武器があったとか。
ただ、その時代にはすでに魔族は全て滅んで、人間たちが普通に平穏に暮らしている状態で
神器や魔王とかは全部おとぎ話程度に皆思ってる状態ですね。

フェンリル:なるほど。そんな緩みきった時代に星蝕が現れ星蝕戦役に突入したと。

GM:そそ

フェンリル:それじゃあ、もう一つ質問なのですが、セイバーの時代では
無印時代の情報ってどれだけ残ってるんでしょうか?

GM:まぁ、そっちは伝承程度にちらほら?200年の間に星王による統治と情報封鎖で行われ
旧世界(無印)の伝承はほぼ伝えられなくなったので、上記の情報が更に狭まり
知る人ぞ知るって感じになってます。

フェンリル:なるほど、あとクラスの「古代器使い」の特技で出てくる
エルドラードの神器ってどういう位置づけなんでしょう?本物?

GM:オリジナルの欠片ですね。なので本物と言えば本物にあたる。

フェンリル:なるほど。何故こんな質問をしたのかというと、実は後にセイバーの方でしたいキャラがいて
その設定を今のうちに固めようかと思いまして。

GM:おお、楽しみにしてまうよ(笑)

その後、フェンリル君による10レベルキャラクターの制作がちゃくちゃくと行われる。

フェンリル:できたー。

GM:おおー!お疲れ様です!ちなみに、もう早速始めても大丈夫でしょうか?

フェンリル:勿論。

GM:では、残りの一人を呼びますね。……出番ですよー!ねおしのさんー!

ねおしの:こんばんはっ

フェンリル:こんばんはー

ねおしの:僕は前日にGMからハンドアウトと今回のシナリオについて、ちょっと聞かせてもらったけど
フェンリルさんの方のキャラとかハンドアウトが知りたいところ(笑)

フェンリル:あ、こっちもねおしのさんの方のキャラとかハンドアウト知りたいですね。

GM:了解です。ではねおしのさんのハンドアウトをここで明かしますね。

◆第一次星蝕戦役(PCミシュラ)
君は選ばれた。神の一員として。次世代の民、神の末裔、デミウルゴスとして。
星蝕の洗礼によって、君は新たなる種族として新生した。
だがしかし、新たなる種となり新たなる力を得た君ではあるが同時に
ある戸惑いも隠せずにいた。
それは宿したはずの力を全く制御できないという事実。
加え、君と同じデミウルゴス達は皆、その能力を制御するに相応しい肉体能力を持つが
君だけは同じデミウルゴスでありながらも、その肉体能力は低く、言うなれば落ちこぼれであった。
しかし、そんな君にも肩を貸してくれる同士がすぐ傍にいた。
君に力の制御を教えてくれる同じオグドアスbフアルタイル。
そして、君と同時期にデミウルゴスとなり何故か気の合う者同士として
気づけば友人となっていたオグドアス9デネブ・シグニ。
共に神の意志の下、新時代の到来を阻む“敵”と君は戦い続けた。
やがて、君はこの戦場にて“ある存在”と出会うこととなる。
それは後に新世界へと繋がる一つの変革であることを君はこの時、知らずにいた。

コネクション
旧オグドアス9デネブ・シグニ(信頼)
オグドアスcAルタイル(師)

GM:こちらがねおしのさんのキャラへのハンドアウトです。

フェンリル:ねおしのさんデミウルゴスかい。

ねおしの:質問です!機関にはいってからどれくらいでしょーか?

GM:一、二ヶ月くらい?(笑)

ねおしの:うっお(笑) 「子供じゃないよ!!」とはいえないんですね(笑)
ガチ子供(笑) りょーかいです。

GM:まぁ、お互いの詳しい設定などは、進めつつ明かしていく感じで(笑)

ねおしの:ういさ!

GM:では、軽く自己紹介とか出来ますか?

ねおしの:え〜〜〜と、どの時点での自己紹介すればいいんだろう…(笑)
メモイシュの設定話すと長くなるよね…(笑)

GM:ここはミシュラの性格の説明でいいと思われ(笑)

ねおしの:元ライカンブリードのデミウルゴス。
聡き耳は全てを察し、叡智の宿ったその脳髄で人類を導く。
デミウルゴスの中でも特に感情豊かだが
神の命令はそのまま遂行する完全者。
ねこじゃらしとか、好き。

GM:待て(笑) 冷静にミシュラのその自己紹介見てみると突っ込みどころ多すぎるぞ(笑)

ねおしの:ミシュラ「つっこみ入るの待ってたよ(*‘ω‘ *)」
えっと、とりあえず紹介するとミシュラは感情バリバリの子供です。
数百年たった後では思考は老成してるかもしれないけど
それでも熱いハートは子供の時からずっと変わらず持ち続けている筈。後、またたびとか好き。

フェンリル:よし、では儂のキャラの説明行きます。毎度のことながら長いので注意。


ヴァーミリオン=アフリクト
『人類の英雄』と称される最強クラスの術師。かれこれ200年ほど生きている。
神言術中随一の攻撃能力を持つ火属性の中でも一線を画す能力を持っており
『死の炎』と呼ばれるほどの彼の炎は黒よりなお黒い色に染まっている。
彼に向けられるのはいつも賞賛か恐怖。滅ぼし、称えられ、その奥に圧倒的な力に対する恐れを見る。
彼の周りは、まるで複製したかのように同じ人間ばかり。
そんな彼の周囲で拠り所となるのが唯一、妹のシェンナだった。
『人類の英雄』でもなく、『死の炎』でもない、ヴァーミリオンという個人を見てくれる存在。
ヴァーミリオンが力に溺れずいられたのは、ひとえに彼女のおかげ。
100年を超える兄妹の日々はいつも安らぎと優しさに満ちていた。
大切で、かげがえのないもので、誰にも壊させはしない『護りたい世界』。
この優しい日々をかけがえのないものだと感じる心を護るため、彼は戦場では心を殺す。
星触にも、自らの力にさえも、一歩も立ち入らせはしないように。
この心に立ち入るものには裁きを、この日々を脅かすものには報いを
この優しい世界を侵すものには、須らく死を。

GM:おお、これはすげえ。

フェンリル:問題無ければこれで。

GM:おk。問題無しです。

フェンリル:妹大好き、優しい世界でありますようにという「え?どこのル○ーシュ?」みたいなキャラです。
戦場で高笑いとかはしないけど。

GM:おk(笑) ではこんな感じでお互いのキャラをなんとなく把握したところで
はじめても大丈夫でしょうか〜?

ねおしの:(*‘ω‘ *)b

フェンリル:はーい

GM:では、今回のシナリオ星の伝承記外伝「世界を繋ぐ者」始めます!
よろしくお願いしますー!

 
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